【連載】舞台は世界 ! サーブコープの歩み 第4回 サーブコープの現在
前回の記事に引き続き、今回は直近の2010年、タイの拠点でサーブコープに降りかかった思わぬハプニングをご紹介します。そして、さらにタフになって現在でもたゆまぬ努力を続けているサーブコープの様子ついてもお伝えしていきます。どうぞお楽しみください !
タイ拠点―セントラルワールドが炎につつまれ窓ガラスには銃弾
まだまだ記憶に新しい2010年5月、さらなる事件が起こります。サーブコープのオフィスが入居しているショッピングセンター、セントラルワールドが赤シャツ隊の銃撃戦の舞台となったのち、放火の被害を受けてしまいます。いつも人々で賑わっていた一階の部分は炎につつまれ、窓ガラスには銃弾の跡が痛々しく残りました。(写真提供:jayarc)
⇒詳しい歴史を知りたい方はこちらへどうぞ。
これまでの30年以上にわたる道のりを振り返ってみると、サーブコープのようなグローバル企業がビジネスの舞台としているこの世界は、時として私たちの想像も及ばないような事態が起こりうる、大変不安定な場所であるということが伝わってきます。しかし、これまでご紹介してきたように、サーブコープは数々の困難に直面しても、決して希望を失いません。インドネシアではジャカルタへの再進出にむけて準備を進めていますし、スリランカへの再着手も視野に入れています。また火災が起きたタイのバンコクでは修復完了後、オフィスをさらに拡大し、現在では再び高い入居率を誇っています。さらにサーブコープはこのタイの暴動のさなかですら、独自のグローバルネットワークを利用して強みを発揮していました。タイにかかってきた電話をシンガポールへ転送し、さらにタイの受付担当を実際にシンガポールへ送ることで、タイオフィスへの電話に応対することを実現していました。
これから先もきっと社会的な不安や困難はやって来ますが、世界各国で多国籍に展開する国際性を強みのサーブコープは、世界各地のひたむきでサポート力あふれるチームと共にさらなる成長を続けていきます !
『舞台は世界 ! サーブコープの歩み』
4. 「サーブコープの現在」
歴史的背景:赤シャツ隊によるバンコク、セントラルワールド放火事件(2010年)
タイでは2006年の軍事クーデター以降、国民がタクシン派と反タクシン派に分かれて対立し、双方によるデモ活動などが続く。タクシン派(赤シャツ隊)はタイの国政を支配するエリート層を打破することによって民主主義を確立することを主張し、一方反タクシン派(黄シャツ隊)は、王室を擁護することを主張。2010年、タクシン派の陸軍少将が狙撃されたことをきっかけにタクシン派によるデモが始まる。治安部隊による強制排除に対し、暴徒化した一部デモ隊が銀行や映画館、セントラルワールドに放火し、銃撃戦も発生するという事態に発展。標的となったセントラルワールドはバンコク中心地の超人気大型ショッピングモールだが、2日間続いた火災により「ZEN」エリアが全焼・崩壊、また復旧作業中にも死傷者が出るなど大惨事となった(現在では復旧作業が完了)。