公式HP サーブコープブログ知識・ノウハウイノベーションズアイ コラム第2回「通勤ラッシュは世界共通?世界各地の通勤事情」

イノベーションズアイ コラム第2回「通勤ラッシュは世界共通?世界各地の通勤事情」

    先日、当ブログでもお知らせしましたが、サーブコープは現在、イノベーションズアイのウェブサイトにて、コラム「ビジネスで知っておきたい世界の文化の違い」を寄稿させていただいています。

    この度、第2回の記事が公開されました!今回も前回と同じく、世界中の拠点に勤務するサーブコープのスタッフに、いろいろな質問を投げかけてみました。テーマは、「通勤ラッシュは世界共通?世界各地の通勤事情」。ぜひお読みください!

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    第2回

    通勤ラッシュは世界共通?世界各地の通勤事情

    1 - Business men commuting今回は、世界各地のビジネスエリアに通勤するスタッフに、現地の通勤事情について聞いてみました。東京では電車通勤で30~60分程度で通勤する人が大半ですが、他の国の朝はどんな状況なのでしょうか?交通手段のオプションも違えば、通勤の状況は異なりそうです。

    ■東南アジアの交通事情

    東南アジアとひとくくりに言っても、各国の交通機関の整備はまちまちです。マレーシア、シンガポール、フィリピンの3カ国に質問をしてみたところ、フィリピンでは通勤に2時間かけている人は全く珍しくないということでした。地下鉄のシステムが未熟で、電車の本数も十分でなかったり、時間通りに到着しなかったりという事情があり、時間がかかってしまうのだそうです。しかも、マニラのビジネス中心地マカティでは、通勤ラッシュ時はいつも満員電車になります。なので、多くの人はバスを使い、お金がある人は自家用車での通勤を好みます。しかし、市内では道路の渋滞も発生するので、やはりそれなりに時間がかかってしまうのは免れないのだそうです。

    2 - Malaysia monorail一方、マレーシアやシンガポールは交通機関の面でも先進国。地下鉄も時間通りに到着します。しかし、やはり通勤ラッシュの混雑は避けられないそうです。マレーシアのクアラルンプールには電車、そしてモノレールもあり、どちらも主要な通勤手段ですが、ラッシュ時にはやはり満員になってしまうため、何本か見送ってから乗車する人も多いそうです。車通勤は比較的快適ですが、やはり渋滞がひどくてなかなか進まないため、普通の時間帯なら15分で行ける距離に1時間かかってしまったりと、なかなか大変そうです。また、マレーシアからシンガポールへ国境を越えて通勤する人も多く、国境近くは大混雑するそうです。こうした人たちは、毎朝1時間~2時間かけて通勤しているのだそうです。

    ■車が大好き?中東の通勤事情

    中東から教えてもらった主要通勤手段は、ことごとく「車通勤」と言う回答。今回も興味深いものになっていました。バーレーン、カタール、サウジアラビア、クウェートなどでは電車や地下鉄が通っておらず、必然的にバスや自動車に選択肢が絞られています。また、一年中気温が高く冷房の効いた車での通勤が好まれ、さらに原油産出地なので燃料も手に入りやすいため、ほとんどの人が自家用車で通勤するのだそうです。納得の理由ですね。

    3 - Dubai night viewアラブ首長国連邦(UAE)では、道路の渋滞が深刻で、何時間も車が動かないという状況もありましたが、数年前にドバイに地下鉄が開通したことで、かなり緩和されたそうです。バスも冷房が効いていて快適ではありますが、ビジネスマンクラスの人はあまり乗ることがないそうです。

    また、前回のビジネスマナーのトピックでも触れましたが、同じ中東といっても、上記の国がある湾岸地域(The Gulf)と、レバノン、シリア、ヨルダンなどがある地中海沿岸(Mediterranean)の地域では様々な面で文化が違います。これは、交通事情に関してもあてはまります。前者の地域では車通勤大多数である一方、後者の地域では原油や自動車の価格も高く、鉄道も開通しているので、結果的に電車通勤の人が多いそうです。また、エグゼクティブクラスのビジネスマンも普通にバスに乗る、という点も、文化の違いです。

    ■人口の多い国の通勤事情

    日本のメディアにも人口の多いことで頻繁に取り上げられる、中国とインド。満員電車も東京より酷く、押し込まれることも日常茶飯事…というイメージもあるのではないでしょうか。

    4 - India metro実際にインドのスタッフに聞いてみたところ、確かにムンバイでは電車が超満員になるそうです。ただし、こうした状況はムンバイ市内に限ったことです。しかも、こうした超満員電車に乗る人の多くはビジネスマン層ではなく、低所得者層です。普通のサラリーマンレベルの所得がある人なら、自分の車で通勤するか、電車通勤をする場合は、車両の一画にある快適なファーストクラス席を利用するのが一般的です。なので、日本人が出張でインドに出向く場合などは、ホテルからリムジンで市内を案内してもらったりするなどして、こうした満員電車に乗ることはないでしょう。大変なイメージが強いだけに、実際に行ってみて安心した人もいるのではないでしょうか。

    一方、満員電車のイメージが強い中国にも確認したところ、実際に北京や上海では、朝の7時~8時ごろには満員電車になるということでした。しかし地下鉄の電車の本数は多く、1~5分に一本は来るので、数本見過ごしても、そんなに時間がかかるというわけではないようです。むしろ、車通勤のほうが大変で、多くの人が電車通勤を好む要因のひとつとなっています。ひどい時には何時間も渋滞に巻き込まれてしまうので、それよりは混んでいても時間通りに到着できる地下鉄を利用したい人が多いのだそうです。日本と似た環境と言えますね。

    ■フェリーで優雅に通勤

    5 - Sydneyオーストラリアやニュージーランドからの回答で印象的だったのは、通勤にフェリーを川や湾を渡って会社に行く人が多いことです。オーストラリアは車社会で、ほとんどの人が自分の車を持っていますが、ビジネス中心地では渋滞に巻き込まれることがあるため、フェリーを使ったほうが早く職場に到着できるのだそうです。オーストラリアでは電車も満員になることはほとんどありませんが、フェリーも同様にラッシュ時でも混雑することはなく、快適に座れることが多いそうです。なんだか、優雅な通勤風景が思い浮かびますね。

    海や川に囲まれた地域ならではのフェリー通勤は、ニューヨークのマンハッタンでも一般的です。地下鉄や車を使う人のほかに、毎日近郊のベッドタウンから市内のビジネス中心地へ、ハドソン川をフェリーで川を渡って通勤する人が多いからです。マンハッタンは家賃がかなり高額なので、比較的家賃の低いニュージャージー州などに住みつつ、ニューヨーク市で働くという生活スタイルも定着しています。こうした人の通勤時間は、約1~2時間。東京で言うと、神奈川、埼玉、千葉などの隣接県から、都内へ通勤するのと感覚が似ていますね。

    今回は世界各地の通勤事情をご紹介してみました。ご自身の通勤事情と比較して、世界のビジネスマンの日常についてどう感じましたか?

    次回は世界のワーク・ライフバランスについてご紹介します。どうぞお楽しみに!

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    気になることなどあれば、現地スタッフにさらに詳しく質問してみますので、ぜひお声かけください!それでは、よい週末をお過ごしください!

    (ライター:平井)

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