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インフルエンザの予防を助けるアロマテラピーをご紹介!男性にもおすすめ、簡単活用術

毎年やってくるインフルエンザの季節。感染してしまうと会社や学校を長期で休んだり、家事や育児に専念できなかったりと、ルーティンが崩れて大変ですよね。厚生労働省は感染を防ぐポイントとして「手洗い」「マスク着用」「咳エチケット」の3つを推奨し、自分の体内にウイルスを侵入させない、周囲にうつさないことを呼びかけています。それ以外にも、予防接種を受ける、人混みは避けるといった対策をとっている人もいるでしょう。

本記事ではそうした基本の予防策をさらに手助けする、アロマテラピーをご紹介。ビジネスパーソンや受験生はもちろん、小さな子どもから高齢の方でも簡単に使える活用術を専門家にアドバイスしていただきました。

アロマテラピーってなに?どんな作用があるの?

古くから人間は、植物を薬草として食べたり、塗ったりして傷や病気を治すのに役立ててきました。今では研究が進み、植物から抽出した香り成分(精油・エッセンシャルオイル)を、心身トラブルの回復や健康、美容に役立てる「アロマテラピー」と呼ばれる芳香療法が確立しています。

リラクゼーションのために使われるイメージが強い“アロマ”ですが、実はその医学的な作用は常に研究対象であり、国内でも医学の現場で活用が検討され始めています(※)。フランスやベルギーでは、すでに代替・補完医療としてのアロマセラピー「メディカルアロマセラピー」の活用が活発です。

インフルエンザ予防におすすめの精油3種

今回、お話をうかがった中山道子さんは東京で15年以上、メディカルアロマスクールを運営している講師。早速、インフルエンザウイルスの感染予防におすすめのアロマテラピーについてうかがいました。

中山さん「インフルエンザの予防におすすめしたいのは、『抗ウイルス』『免疫力アップ』『喉や鼻の状態を整える』作用が期待できる精油です。300種以上あるといわれる中から、誰でも簡単に購入できる3本を選びました。

一つ目はティートリーといって、自生地がオーストラリアの植物。抗菌・抗ウイルスのスター的存在で、感染症予防に効果的な精油として用いられています。

二つ目はアロマを使ったことのある人なら誰もが知る『ユーカリ』ですが、今回ご紹介したいのは中でも『ユーカリ・ラディアタ』という種類。幼児や高齢者も安心して使える穏やかなもので、風邪やインフルエンザ予防によく使用されています。ウイルスに感染しないためには、喉や鼻を健康な状態に保つのがベスト。この精油は気管支系を整える作用が期待されています。

三つ目の『ラヴィンツァラ』は、ティートリーとユーカリ・ラディアタを一緒に合わせたような、便利な精油です。どれか一つを選ぶなら、この一本でいいかもしれません。精油の中で免疫力を上げる力が一番強く、『ユーカリ・ラディアタ』同様、幼児から高齢者まで安心して使うことができます。店頭で見当たらない場合でも、インターネットなら簡単に見つけられますよ」。

 

精油の種類作用ポイント
ティートリー

 

抗ウイルス、抗菌

免疫力アップを助ける

 

抗ウイルス、抗菌といえばこれ!
ユーカリ・ラディアタ

 

喉や鼻の状態を整える店頭でよく売られているのは「ユーカリ・グロブルス」なので注意。
ラヴィンツァラ抗ウイルス、抗菌

免疫力アップを助ける

喉や鼻の状態を整える

これ一本があると便利!

 仕事中でもOK!精油の簡単な使い方

では次に、どんな方法で精油を使うのがいいのかを中山さんにお聞きしました。

中山さん「精油の使い方はさまざまありますが、今回は忙しいビジネスパーソンでも気軽に使える方法をご紹介しましょう。マスクを着ける方が多いこの時期のおすすめは、マスクの内側に精油を1滴たらしてから着用するという簡単なもの。香りを一番近くで感じるため効果的ですし、気分もリフレッシュします。もし、香りがきついと感じる場合は、普段使っているハンドクリームなどに1~2滴精油を混ぜて使うのもおすすめです。

また、もっともシンプルなのは精油をそのまま持ち歩き、匂いを嗅ぐこと。それだけでいいの?と思われるかもしれませんが、アロマテラピーとは『芳香療法』なので、香り成分そのものに作用があるといわれています。ポケットから精油を取り出して香りを嗅ぐだけでもOKです。

時間がある人はマッサージオイルを作るのもいいでしょう。ホホバオイルやアーモンドオイルといったキャリアオイルを購入し、精油を混ぜるだけ。オイルで希釈するため、香りや作用が穏やかになります。喉や体全体のマッサージに使えますし、湯船にマッサージオイルを小さじ1程度入れれば、オイルが肌を保湿してくれるのでおすすめです。オイルの作り方は簡単なので、ぜひ試してみてください」。

精油の使い方まとめ

  1. マスクに1滴たらす。
  2. ハンドクリームに数滴をなじませる。
  3. 一番シンプル!匂いを嗅ぐ。
  4. マッサージオイルを作り、喉や鼻まわり、体全体に塗る。
  5. マッサージオイルを小さじ1程度、湯船に入れる。

精油を入れたオイルの作り方

ガラスの空き瓶にホホバオイルやアーモンドオイルなどお好きなオイル10mlを入れ、お好みの精油20滴(精油1滴=0.05ml)を混ぜる。この割合さえ守れば、多めに作っておくのも便利でおすすめです。

品質のいい精油の見分け方とは

アロマが広く知られるようになり、今では格安ショップでも簡単に精油を購入することができます。安いものとそうではないものに品質の違いはあるのでしょうか。中山さんに聞いてみました。

中山さん「質が悪いものでは効果はあまり期待できません。100%天然ではなく不純物が入っていると、逆に喉が痛くなるケースもあるので品質には少し注意が必要です。

まず『学名』(原植物名)があることは絶対条件です。『成分表』があれば、なおいいですね。精油のボトルに成分表が記載されてなくても、商品の箱に入っている場合や、ホームページで公開しているメーカーもあります。慣れるまでは精油を専門に扱っているショップに行き、スタッフにいろいろ聞くのがおすすめです」。

 

いかがでしたか。手洗いやマスク着用、予防接種などインフルエンザウイルスの感染を防ぐ方法はいろいろありますが、こうした基本の対策に加え、今年は持ち運びに便利なアロマテラピーを取り入れてみてはいかがでしょうか。


監修・中山道子

2004年メディカルアロマスクール「香音」を開校。ナードジャパン認定アロマトレーナー/セラピストトレーナー、日本メディカルハーブ協会認定ハーバルプラクティショナーなど。最近では自身の経験をもとに、介護の分野にアロマテラピーを取り入れている。


(※)
国立研究開発法人科学技術振興機構「香りの抗菌作用-アロマセラピーへの応用」(化学と生物 Vol.39 No.7 2001)
福岡県立大学看護学研究紀要「精油(ティートリーとラベンダー)の抗菌効果の検討 その1」

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