日常生活で簡単にできる!ビジネス力が上がる “脳トレ”セレクション
2005年、東北大学の川島隆太教授が監修したニンテンドーDSの「脳トレ」ゲームが大ヒットしたのをきっかけに、世間に「脳トレブーム」が巻き起こったことは、記憶に新しいところです。
それから10年が経った現在も、出版物はもちろん、スマホの「脳トレ」ゲームなども変わらず人気を集めています。それは日本に限ったことではなく、米国では、インターネットを使った有料の脳トレサービスを提供する企業が多数設立されているそうです。
脳トレがビジネスシーンに活きてくるのであれば、ぜひとも取り入れたいところ。しかし、大人になってしまった今、脳トレをしたところであまり効果を得られないのではないか、と考えている方もいるのではないでしょうか?
加藤俊徳氏の著書『アタマがみるみるシャープになる!!脳の強化書』(あさ出版)によると、「脳が最も成長するのは20〜40代にかけての時期」だと言います。20〜40代と言えば、ビジネスパーソンとして伸び盛りの時期。脳トレは、そのビジネスパーソンとしてのノビシロを大きくしてくれるものなのかもしれません。
では、どんなトレーニングをすれば、脳が成長するのでしょうか?
今回は、日常生活、かつ短時間で行える、ビジネスパーソンのノビシロが大きくなる脳トレを、いくつかご紹介していきたいと思います。
- 自分と反対の意見を考える(思考力を鍛える)
「思考力」を鍛えるには、さまざまな立場の見解を考察することが、最も効果的といわれています。ビジネスの現場では、必ず自分と異なる意見を主張してくる人や、思いもよらぬハプニングに遭遇します。そんなときに「思考力」がなければ、柔軟な対応ができず、思いもよらぬ悲劇に見舞わられてしまうもしれません。いきなり複数の立場で者を考えるのは、難しいと思いますので、まずは自分と正反対の意見から考え、慣れてきたら多角的な視点で物事を考えてみましょう。
- キーワードを探しながら相手の話を聞く(伝達力を鍛える)
相手の話を聞くときに「キーワード」を設定し、その情報を探ろうとすることで言語理解に関する左脳、つまり「伝達脳」が刺激されます。キーワードは、話し相手との関係性や状況によって設定するのが理想的ですが、難しい場合は、「口癖」「おかしな表現」「強調語」などに設定すると、やりやすくなるかもしれません。
- 人の言動を真似する(理解力を鍛える)
他者を理解しようとする思考は、「理解力」に関する脳細胞を大いに刺激してくれます。そこで有効なのが、「他人の言動のモノマネ」です。人の真似をするという行為は、その人の本質を本当に理解していなければできないことで、何となくでは決してできないことです。対象は有名人でも、身近な上司でもOK。まずは相手をじっくりと観察して言動を真似てみる。「どこが自分と違うのか」まで、考えれば、「理解力」と「思考力」も鍛えられるようになります。
- 相手の風体からバックボーンを想像する(発想力を鍛える)
初対面の相手や、電車で見かけた人など、事前情報が少ない人をターゲットに、表情や服装、持ち物からを、その人の背景を推察してみましょう。「機嫌が悪そうな表情をしている」→「会社でトラブルがあった」→「スーツではなく、カジュアルな服装なので仕事はIT系」→「年齢から管理職」……といった感じで、どんどん頭の中でイメージを具現化していくことで、「発想力」向上の扉は開かれていきます。
- 毎朝、前日のハイライトを3つ思い出す(記憶力を鍛える)
1日前より2日前、2日前より3日前……といったように、人は時間が経てば経つほど、記憶が薄れていってしまいます。そこで、毎朝、昨日の出来事を思い出す行為で「記憶力」に関する脳細胞を刺激します。思い出すことは、「◯◯の仕事」など、より具体的なものにすると効果的です。ただし、その記憶が本当に正しくなければ意味がありませんので、答え合わせ用のメモなども用意しておくとよいでしょう。
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参考:『アタマがみるみるシャープになる!!脳の強化書』(あさ出版)