【ビジネス英語メール】書き出しや結びのフレーズを紹介! 使い分けのコツも解説
英語でビジネスメールを作成する機会のあるビジネスパーソンに向けて、前回は書き出す前に押さえておきたい5つのポイントを、英語教師歴20年以上の戸田博之さんにうかがいました。
今回は、メールの書き出しとなる「敬辞」から「件名」、「本文」、結びとなる「結辞」や「署名」で使われる一般的な表現を解説していただきます。
本文を書くときのポイント
本文を書くときのポイントは「結論」、「詳細」、「結論」という流れを押さえることで、読みやすさや伝わりやすさにつながります。
書き出しから本文までの意識するポイントを以下にまとめました。
件名の書き方
件名は、「短く、簡潔に」が原則ですが、本文の中身を具体的に示すものにすべきです。
”Request for meeting”(ミーティングのお願い)など、具体性に欠ける件名では、同じような件名のメールに埋もれてしまいます。相手に必ず読んでもらうには、ミーティング実施日の具体的な日にちを記載するなど、相手の目に留まるような件名を意識しましょう。
【英語ビジネスメール件名参考例】
- Confrimation Request for Meeting on September 15th (9月15日のミーティング確認について)
- *Please Confirm* Website Page Content Guidelines (*ご確認お願いします* ウェブサイトコンテンツのガイドライン)
- [Important] Event invitation list has been Updated ([重要] イベント招待リストが更新されました)
- Welcome to [会社名] ([会社名]へようこそ)
時候の挨拶
日本語では「いつもお世話になっております」などの時候のあいさつで書き始めるのが通常ですが、英語の場合、あいさつがなくてもマナー違反にはなりません。ただし、どうしてもあいさつから始めたい場合は、以下のような表現を使うのもいいでしょう。
【英語ビジネスメール時候の挨拶参考例】
- I hope this email finds you well. (お元気のことと存じます。)
- I hope everything is going well with you. (すべて順調と存じます。)
- I hope you had a nice weekend. (良い週末をお過ごしのことと存じます。)
- Thank you very much for your message yesterday. (昨日はメッセージを頂戴し、ありがとうございました。)
宛名
メール本文の書き出しとなる「敬辞」を、ケース別にわけてご紹介します。相手の性別や名前が分かっている場合はシンプルですが、ビジネスメールの場合、相手が複数人の場合や、性別が分からない場合もよくあります。下記をぜひ参考にしてみてください。
【男性宛て】
Dear Mr. XXXX,
【女性宛て】
Dear Ms. (Mrs.) XXXX,
【親しい人宛て】
XXXX(相手の名前),
【名前が不明】
Dear Customers,
Dear Employees,
Hi,
Hello,
【英語ビジネスメール宛名を書く時のポイント】
- 敬称の後は末尾に「カンマ」をつけるのが基本
- 初対面の相手には“Dear”をつけるのがおすすめ。Dear+Mr./Ms.が一番丁寧
- 性別が分からない場合は、”Dear Kim Anderson”といったようにDearの後に姓と名を両方とも書けばOK
相手の名前が分からない場合は、”To Whom it May Concern”(関係者各位)といった表現も使えます。ただ、もし担当部署などが分かっている場合は、”Dear Sales Manager”(営業部長様)など、より具体的な名称を使用する方が望ましいです。
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結論を書く時のポイント
英語の場合、メールの目的や用件を単刀直入に伝えるのが基本です。「結論」を書く際のポイントについて解説します。
書き出しの文をパターン化
【英語ビジネスメール書き出しパターン参考例】
- I am writing to notify you of our new policy. (私たちの新しい方針についてご報告します。)
- This is to announce the result of your customer survey conducted in March. (3月に実施された消費者調査の結果をご報告します。)
- I am pleased to bring you the latest roundup of news and updates from us. (最新のニュースや最新情報をお届けします。)
- We are sorry to inform you that your application has not been successful this time. (残念ながら今回は採用を見合わせていただきます。)
※ポジティブな知らせの時は「pleased to」、ネガティブな知らせの時は「sorry to」というように使い分けましょう。また、会社を代表して各場合は、主語を「I」ではなく、「We」とします。
目的に応じた動詞を使う
結論の書き出し文では、”to~”の続きに必ず動詞が入ります。目的別の動詞を知っていれば、さらにスムーズです。下記、目的別の動詞をいくつか例示するので参考にしてください。
【よく使われる目的に応じた動詞の参考例】
- 報告 – let you know, announce, inform (We will annouce our new product this week. 今週新商品の発表をいたします。)
- 質問 – ask, inquire (I would like to inquire about the availability of the conference room for tomorrow’s meeting. 明日の会議で使うカンファレンスルームの利用可否について質問させてください。)
- 回答 – answer, reply, respond (I will make sure to follow her up tomorrow, if she didn’t respond. もし彼女から返答がなければ明日フローアップします。)
- 依頼 – ask, request (May I ask you a question regarding the upcoming evnet? 近日開催予定のイベントについてお伺いさせていただきます。)
- 確認 – make sure, confirm (Please let me comfirm the status of the project. プロジェクトの進行状況について確認させてください。)
詳細事項は箇条書きにする
会議の開催を伝えたことを受けて、開催日時、場所、議題などを記述する部分です。説明が長くなり読みにくいメールになることを避けるために、無理に文にせず、箇条書きや記号などを有効に使うとよいでしょう。
==================================
The details of the meeting are as follows:■Date and Time: 1 p.m., Wednesday, October 31
■Venue: Conference Room #3, Building 14
■Agenda: Sales review of Q2 and Forecast for Q3会議の詳細は、以下の通りです。
■日時: 10月31日(水)午後1時
■場所: 14号館第3会議室
■議題: 第3四半期の売上回顧と第3四半期売上予測
==================================※「以下の通り」は、as follows:、またはas below:とします。末尾にコロンを入れてください。
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度目の「結論」は相手のアクションを求める
日本語では、「何卒よろしくお願いします」という表現をよく使いますが、英文ではより具体的に書く方が効果的です。
【英語ビジネスメールの結論参考例】
- Please confirm your acceptance to our offer by 5 p.m. Friday. (金曜日午後5時までに、弊社申し出をお受けいただけるかご確認ください。)
- Could you let me know your availability by noon tomorrow? (明日の正午までに、ご都合をお知らせください。)
3つの「結びの言葉」の代表例
結びとなる「結辞」には非常に多くの種類があり、ニュアンスもまちまちです。以下はどんな場合にも使える表現です。
- Kind regards,
- Best regards,
- Sincerely,
署名のポイント
署名欄には、名刺の情報を入れることが原則。省く場合でも電話番号は欠かさず入れましょう。情報の同時性を求める場合は、電話が有利です。電話番号の表記は、海外顧客も意識し+81-3-3214-5618と、国番号、市外局番(0なし)、番号とします。
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文・戸田博之
日本ビジネスメール協会認定講師。オフィス エイ・エイチ代表。海外勤務を含む海外関連業務に主に従事した後、米国で独立。早稲田大学、明治大学他での講師他、企業向け英語研修も多く手がける。