正しい挨拶は大人のたしなみ。ビジネスパーソンの【新年挨拶のマナー】
年末年始の慌ただしさの中で、ついつい怠りがちになってしまうのが新年の挨拶。挨拶と言っても、対面のほかに、年賀状、メール、SNSなどさまざまなツールがあり、正しいマナーがあいまいになっているビジネスパーソンも多いようです。
そこで今回は、ビジネスパーソンなら知っておきたい、正しい新年の挨拶のマナーを学んでいきたいと思います。今年もお互いに気持ちよく仕事をするために、正しい挨拶で新しい年を始めましょう。
シーンごとにおさらい! 正しい新年の挨拶とは?
対面の場合
一般的に新年の挨拶をするのは松の内(1月7日頃)までと言われています。ただ、ビジネスパーソンにとって、社内社外とも挨拶をするのは、仕事始めの日以降になるので、松の内までにすべてをまわるのは難しいと思います。慣例として、1月15日頃までは新年の挨拶をしても良いとされています。
挨拶で一番大切なことは、顔を合わせること。ただし、社外に挨拶に伺う場合は、必ずアポイントを取りましょう。また原則として午前中が好ましいとされています。受付付近でコートを脱ぐのを忘れずに。代表者が「旧年中は大変お世話になりました、本年もよろしくお願いいたします」と挨拶すれば十分です。長々と話をするのは逆効果。長くても30分で失礼するようにしましょう。
年賀状の場合
近年、年賀状を出す人が減っていると言われています。社内でも個人情報保護の観点から名簿がなく、やり取りを廃止している企業も少なくありません。とは言え、年賀状は貴重なコミュニケーションツールです。社外のお世話になっている方には年賀状を出すように心がけましょう。
年賀状は、元旦から松の内までに届くのがマナーです。また、文面、宛名などすべてを印刷で済ませてしまうのではなく、必ず直筆で、今年の抱負や意気込みなどの一言を添えるとぐっと印象が良くなります。
次に注意したいのが賀詞です。「賀正」「迎春」「頌春」「新春」などは、目下の人、友人向けとされています。目上の方に送る場合は、「謹賀新年」「恭賀新年」「敬頌新禧(けいしょうしんき)」など、失礼のない賀詞を選びましょう。相手によって賀詞を選べない場合は「明けましておめでとうございます」「新年おめでとうございます」「新春のお慶びを申し上げます」などが無難です。
年賀状の返礼は、必ず年賀状で行いましょう。松の内を過ぎてしまったからと言って、メールなどで返すのは失礼です。松の内以降は、寒中見舞いとして出すのがいいでしょう。その際に、余った年賀状を使ってはいけません。
メールの場合
年賀状の代わりにメールで新年の挨拶をする人も多くなりました。便利に使える分、件名、文面などに注意をしましょう。
メールの件名は、わかりやすく「年始のご挨拶」「新年のご挨拶」で良いでしょう。本文の冒頭は、「謹賀新年」「恭賀新年」ではなく、「明けましておめでとうございます」の方が自然です。挨拶に続いて、昨年のお礼、今年の抱負のほかに、年始の業務開始日時も明記しておきます。
そのほかに、仕事やアポイントなど急ぎの用件を書くのはNGです。また、面倒だからといって、一斉送信するのはもってのほか。一通ずつ相手に合わせて文面を変えるなどの工夫を忘れずに。
SNSの場合
まだまだビジネスパーソンの新年の挨拶としては、利用度が低いSNS。とは言っても、仲が良くなった社外の人とLINEやFacebookなどでつながっている人も多いと思います。20代の40%がSNS上で新年の挨拶を送ったという調査結果も。
スピーディーにメッセージをやり取りでき、さらにスタンプも送ることができるので、新年の挨拶をやり取りするにも便利です。これからますます利用が増えていきそうなツールと言えます。(参照:https://www.opt.ne.jp/news/pr/detail/id=2621)
とは言え、目上の方や取引先などの相手には、SNSのメッセージではなく、年賀状を出すのが正しいマナーと心得ましょう。
正しい新年の挨拶が今年一年の発展につながる
挨拶はビジネスの基本です。また新年は、日頃お世話になっている方たちに改めて感謝の気持ちを伝えられる、貴重な機会でもあります。新たな年の始まり、好印象のスタートを切りましょう。