在宅勤務で集中できない原因と解決策。すぐに実践できる環境&習慣の作り方
在宅勤務は通勤時間の削減や柔軟な働き方を可能にし、生産性や従業員満足度の向上につながると評価され、導入する企業が増えています。また、インターネットをはじめとする技術の進化により、リモートでの業務対応が容易になったことも在宅勤務を導入する企業が増えている理由です。
しかし、在宅勤務では多くの人が「集中できないと感じたことがある」と調査で判明しています。ただ、集中できるようにする方法はたくさんあります。本記事では、在宅勤務で集中して仕事をするための方法・テクニック、集中できない原因などを解説します。
97.7%がテレワークで「集中力が下がった」経験あり
テレワークが普及する中、多くの人が集中力の低下を経験していることが明らかになりました。株式会社ネクストレベルが運営する情報サイト「縁結び大学※」が実施したアンケート調査によると、テレワークで働く男女300名のうち、実に97.7%が「集中力が下がった」経験があると回答しています。
集中力が下がれば自然と業務効率や生産性にも影響が及び、業務に大きな支障を来しかねません。そのため、集中力を維持するための対策が求められます。同調査の結果を見ると、最も多くの方が取り入れた対策は「一定時間ごとに休憩・ストレッチをする」でした。
なお、集中力が下がるきっかけには「スマホやテレビを見てしまう」という理由が多く、こうした周辺環境も大きく影響していることが分かります。アンケート回答としてあがった対策にも、以下のようにワークスペース環境に関わる意見が多く見られました。
※出典:縁結び大学
在宅勤務に集中できない原因は?
在宅勤務では、オフィス環境とは異なる様々な要因が集中力を低下させる原因となります。主な原因を以下で詳しく見ていきましょう。
家族やペットの干渉や雑音
集中力を発揮するためには、落ち着いた空間が必要になります。集中力が切れてしまうきっかけはたくさんあります。
まず、家族に話しかけられることです。特に小さな子供がいる場合、仕事中の突然の呼びかけや泣き声に対応せざるを得ない状況も発生します。また、ペットを飼っているご家庭では、餌やりや散歩などの世話のタイミングで作業が中断してしまいます。さらに、洗濯機の音や隣人の生活音、外の工事の音など、普段は気にならない音が仕事中に気になることがあります。
作業環境が整っていない
次に作業環境に関する要因です。整理整頓されていないデスクや、作業スペースの狭さは集中力を低下させます。必要な書類や道具を探す時間が増え、作業効率が落ちてしまいます。
また、長時間の作業に適していない椅子や、目に負担をかける照明環境は、身体的な疲労を引き起こし、集中力が途切れてしまいます。さらに、仕事とは関係ない趣味の本や娯楽機器が近くにあると、つい手を伸ばしてしまいがちです。
プライベートと仕事のメリハリがつけられない
普段の生活環境の中で仕事をする在宅勤務では、プライベートと仕事のメリハリをつけるのが難しくなります。仕事中でもスマートフォンの通知音に反応してしまい、SNSやメッセージを確認してしまう、テレビをつけっぱなしにしてしまう、洗濯や食器洗いなどの家事をしてしまうなどによって仕事モードに戻りにくくなってしまいます。
自己管理が難しい
仕事をするにあたって、心身の調子を整える自己管理は在宅勤務に関係なく、社会人として当たり前に必要なことです。
例えば、通勤時間は毎日の生活リズムの一つになっており、それがなくなることで、食事や睡眠時間のリズムも狂ってしまうことがあります。また、仲間やライバルである同僚や上司が近くにいないことで、モチベーションが低下してしまう人もいます。近くに人がいないことで孤独感を覚えてしまうこともあるでしょう。
オフィスのような緊張感のある環境から離れることで、締め切りに対する意識が薄れ、タスクの優先順位付けが難しくなることがあります。
解決策1. 仕事に集中できる環境整備
在宅勤務で仕事に集中するための方法として、まずはワークスペースの環境を整えることがあげられます。ここではどのように環境を整えていくのが良いのか解説します。
専用のワークスペースを確保する
集中力を維持するためには、仕事専用のスペースを設けることが重要です。可能であれば、個室や仕切られた空間を確保しましょう。これにより、プライベートと仕事の境界線を明確にし、仕事モードへの切り替えがスムーズになります。
快適な作業環境を整える
長時間の作業に適した椅子やデスクを用意することで、疲れにくくなり、集中力が続きやすくなります。また、適切な照明や室温調整も重要です。自然光を取り入れつつ、まぶしさを防ぐためのブラインドやカーテンを使うのもよいでしょう。
不要な物を排除する
デスク周りには仕事に必要なものだけを置き、余計な物は片付けましょう。特に、スマートフォンやテレビのリモコンなど、気が散りやすいアイテムは手の届かない場所に置くことをおすすめします。
ノイズ対策を行う
家族やペットの声、生活音などが気になる場合は、ノイズキャンセリングヘッドホンの使用や防音材の設置を検討しましょう。完全な無音環境が難しい場合は、雑音や歌詞の入っていない音楽などのBGMを流すのも効果的です。
デュアルモニターの活用
デュアルモニターを導入することで作業効率が大幅に向上します。複数の資料を同時に参照したり、オンライン会議をしながら資料を確認したりするのに便利です。
解決策2. 集中力を高めるテクニックと習慣
在宅勤務での集中力を高めるには、効果的なテクニックと習慣を取り入れることが重要です。
朝日を浴びる
一日の始まりに朝日を浴びることで、体内時計をリセットし、自然な覚醒を促します。これにより、集中力と生産性が向上します。朝の散歩や軽い運動を取り入れるのも効果的です。
服を着替える、身だしなみを整える
パジャマのまま仕事を始めるのではなく、きちんと服を着替え、身だしなみを整えることで、心理的に仕事モードに切り替わります。
ポモドーロ・テクニック
25分の集中作業と5分の休憩を繰り返す時間管理法です。短時間の集中と適度な休憩のバランスにより、長時間の集中力維持が可能になります。タイマーアプリやポモドーロ対応の動画などを使用すると、簡単に取り組めます。
タイムブロッキング
1日のタスクを時間ごとにブロック分けし、スケジュールを組む方法です。優先度の高いタスクを集中力の高い時間帯に配置することで、効率的に作業を進められます。
軽い運動やストレッチ
デスクワークの合間に軽い運動やストレッチを行うことで、血流が改善され、集中力が回復します。5分程度の簡単な体操でも効果があるので、定期的に取り入れましょう。
解決策3. メリハリをつけるための自己管理方法
在宅勤務では自己管理が特に重要です。集中力を維持し、仕事のモチベーションを保つための方法を紹介します。
集中力を維持するための自己管理
SNSの通知をオフにする
仕事中はSNSの通知をオフにし、不要な情報に気を取られないようにしましょう。
一日のTodoリストを作成する
朝一番に今日のタスクリストを作成し、優先順位をつけることで、効率的に作業を進められます。
規則正しい生活を送る
起床時間、就寝時間、食事時間を一定に保つことで、体調管理と集中力の維持につながります。
仕事のモチベーションを維持する方法
中長期的な目標を設定する
3か月間や6か月間の仕事の目標を決めることで、日々の作業にも意義を見出しやすくなります。
積極的に社内コミュニケーションを取る
オンラインツールを活用し、同僚や上司とのコミュニケーションを積極的に取ることで、孤独感を解消し、モチベーションを維持できます。
成果を可視化する
日々の成果を記録し、定期的に振り返ることで、自身の成長を実感し、モチベーションアップにつながります。
解決策4. 場所を変えることで得られる集中効果
普段の自宅ではない場所で作業することで、気分転換になり、集中できるようになります。
自宅の別の場所に移動する
同じ部屋内でも、窓際や別のテーブルに移動するだけで気分転換になります。また、ベランダやテラスがあれば、屋外で作業するのも良いでしょう。
カフェやコワーキングスペースの活用
自宅を離れて、カフェやコワーキングスペースで作業するのも効果的です。適度な雑音や人の存在が、逆に集中力を高める場合があります。また、家庭内の雑音や誘惑から離れられるメリットもあります。
サーブコープのコワーキングスペース
サーブコープが提供するコワーキングスペースは、国内外いずれもビジネス一等地の先端機能を持つオフィスビルに拠点を構えています。働くスタッフのモチベーションを高め、お客様の信頼を得る内外装も好評です。
また、単なるスペース貸しにとどまらず、常駐の秘書サービスにビジネスのサポートを依頼することも可能、会議や商談に便利な会議室の利用も可能と、まるで自社オフィスのようなワークスペースを整えることができます。いつもの場所から気持ちを切り替えて作業しませんか?
\仕事に集中できるサーブコープのコワーキングスペース/
在宅勤務に集中するために環境を整える
在宅勤務で集中力を維持することは誰しもが難しいと感じたことがあるでしょう。しかし、環境を整え、習慣づくりをすることで集中できるようになっていきます。
ワークスペースを確保し、不要な物を排除することで、物理的な環境を整えましょう。また、ポモドーロ・テクニックやタイムブロッキングなどの時間管理法を活用し、効率的に作業を進めることも方法の一つです。
さらに、規則正しい生活リズムを保ち、適度な運動を取り入れることで、心身ともに健康的な状態を維持できます。時には作業場所を変えることで、新たな刺激を得ることも効果的です。
自分に合ったスタイルを見つけることで、在宅勤務でも高い生産性を維持することができます。一人ひとりに最適な方法は異なりますので、自分に合った働き方を見つけていきましょう。