公式HP サーブコープブログ知識・ノウハウ小規模事業者・中小企業向け「新型コロナウイルス対策」支援制度まとめ

小規模事業者・中小企業向け「新型コロナウイルス対策」支援制度まとめ

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、業況悪化に直面している事業者の方は多いのではないでしょうか。特に中小企業へのマイナス影響は甚大で、東京商工リサーチが実施した調査によると、東京に本社を置く中小企業のうち2020年3月の売上高が前年比で下回った企業が73%という結果に。うち26%は売り上げが3割以上も減少していることがわかりました。政府は急いでさまざまな支援制度を設けていますが、制度は細分化されている上、日を追うごとに情報が更新され混乱も生じています。

現在、活用できる制度は主に「給付金」「雇用を維持するための支援」「企業の資金繰りの支援」「設備投資や販路開拓の支援」の4分類。自治体が独自に行っている支援策もあります。本記事では代表的なものをピックアップして、ご紹介。自分がどの支援制度を受けられるのか、項目ごとに確認してみましょう。

※2020年5月18日までに公表された情報に基づいています。

NEW!
・「持続化給付金」の電子申請方法が分からない人のために、「申請サポート会場」を順次開設。事前予約が必要。
・「雇用調整助成金」の上限額を8,330円/日から15,000円/日まで特例的に引き上げ、労働者が直接申請できる制度も創設したいと安倍総理。正式決定は、第2次補正予算の可決後。

給付金

持続化給付金

新型コロナウイルス感染症拡大で大きな影響を受ける事業者に対し、事業継続の下支えをする「持続化給付金」が創設されています(持続化補助金とは別制度です)。※令和2年度の補正予算の成立を前提としているため、内容は今後変更される可能性あり。

持続化給付金は、電子申請が原則。電子申請の方法が分からないという人のために経済産業省は5月12日から順次、「申請サポート会場」を開設。新型コロナウイルス感染防止の観点から、完全事前予約制になっています。詳しくはこちらでご確認ください。

名称持続化給付金
内容法人は200万円、個人事業者等は100万円を給付
概要

 

以下を満たす幅広い業種が対象
1. 新型コロナウイルス感染性の影響により、ひと月の売上が前年同月比で50%以上減少している事業者
【売上減少分の計算方法】
前年の総売上(事業収入) – (前年同月比▲50%月の売上げ×12カ月)
2. 2019年以前から事業による事業収入(売上)を得ており、今後も事業を継続する意思がある事業者
3. 法人の場合は、
①視金額の額又は出資の総額が10億円未満、又は
②上記定めがない場合、常時使用する従業員の数が2000人以下である事業者
備考持続化給付金ホームページへアクセスし、マイページを作成。必要書類を添付し、申請。
問い合わせ先中小企業 金融・給付金相談窓口
詳細持続化給付金に関するお知らせ

 

雇用を維持するための支援

雇用調整助成金(特例措置)

業績が悪化した時など、企業は雇用を維持するため従業員を休ませることがあります。この場合、企業は従業員に平均賃金の60%以上の休業手当を支払うよう定められていますが、国が雇用保険を用いて休業手当の一部を企業に助成するのが「雇用調整助成金」。

新型コロナウイルス感染拡大防止のための緊急対応として、通常より対象になる事業者や助成率を拡大、申請に必要な書類を簡素化するなど、特例措置を実施しています。

安倍総理は5月14日に開かれた記者会見で、現在の助成額上限である1日8,330円を1日15,000円まで特例的に引き上げると言及。雇用されている労働者が直接申請できる制度を創設するとも説明しています。正式決定は、第2次補正予算の可決後。

 

名称雇用調整助成金(新型コロナウイルス感染症特例措置)
内容一定の要件を満たす場合は、休業手当全体の助成率10/10(通常時2/3)
概要

 

2020年4月1日〜6月30日まで(緊急対応期間)の休業に適用。

一定の要件を満たす場合は、休業手当全体の助成率は10/10(
1人あたり8,330円が上限)

いずれに該当する手当を払っていること
・労働者の休業に対して100%の休業手当を支払っていること
・上限額(8,330円)以上の休業手当を支払っていること(支払率60%以上である場合に限る)
※教育訓練を行わせた場合も同様

申請から支給まで2カ月(目安)
申請先都道府県労働局またはハロワーク
5月中旬〜オンライン申請が可能に
問い合わせ先各ハローワークおよび労働局
詳細雇用調整助成金
特例措置の更なる拡大について厚生労働省HP

 

小学校休業等対応助成金

新型コロナウイルス感染症の影響で、全国の小中学校や高校、特別支援学校などが一時休校を実施。緊急事態宣言を受けて、休校が長期化する学校も増えてくると予想されます。

その影響で、小学校や特別支援学校に通う保護が必要な子どもを持つ親は仕事を休まざるを得ない場合もあるでしょう。そうした保護者に対し、通常の年次有給休暇とは別に、有給休暇を取得させた企業に対して助成金を出す制度が創設されました。

 

名称新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金
内容有給休暇を取得した対象労働者に支払った賃金相当額×10/10
対象

 

2020年4月1日から6月30日までの間に以下の子どもの世話を保護者として行うことが必要となった労働者に対し、年次有給休暇ではない有給休暇を取得させた事業主。

① 新型コロナウイルス感染症に関する対応として、臨時休業をした小学校などに通う子ども

② 新型コロナウイルスに感染した子どもなど、小学校などを休む必要がある子ども

申請期間2020年9月30日まで
申請先学校等休業助成金・支援金受付センター
問い合わせ先学校等休業助成金・支援金等相談コールセンター
詳細小学校休業等対応助成金

 

企業の資金繰りを支援

新型コロナウイルス感染症特別貸付(無利子化融資)

日本政策金融公庫では、新型コロナウイルス感染症の影響で業績が悪化した事業者に向けた融資制度「新型コロナウイルス感染症特別貸付」を創設。当初の3年間は基準利率に対しマイナス0.9%が適用されるため、実質無利子で融資を受けられます。

 

名称新型コロナウイルス感染症特別貸付
融資限度額最大6,000万円(国民生活事業)/ 最大3億円(中小企業事業)
対象

 

(国民生活事業)融資を受ける条件は、次のいずれかの要件に該当し、中長期的に業況が回復し発展が見込まれる事業者
(1)最近1カ月の売上高が前年または前々年の同期と比較して、5%以上減少、またはこれと同様の状況にあること(2)業歴が3カ月以上〜1年1カ月未満の場合は、最近1カ月の売上高が、次のいずれかと比較して、5%以上減少① 過去3カ月(最近1カ月を含む)の平均売上高② 令和元年12月の売上高③ 令和元年10月から12月の平均売上高(中小企業事業)次のいずれにも該当する事業者① 最近1ヵ月の売上高が前年または前々年同期に比し5%以上減少していることまたはこれと同様の状況にあること② 中長期的にみて、業況が回復し、かつ、発展することが見込まれること
ポイント「新型コロナウイルス感染症特別貸付」を受ける人に対し、利息部分が返却される利子補給制度「特別利子補給制度」が特別に設けられています。国民事業では最大3,000万円、中小企業事業では1億円が、3年間実質無利子で利用できます。
申請から貸付まで2週間(目安)
申請の流れ申請(郵送)→ 面談 → 融資
申請先日本政策金融公庫
問い合わせ先日本政策金融公庫 事業資金相談ダイヤル
詳細新型コロナウイルス感染症特別貸付

 

セーフティネット保証4号

小規模事業者と中小企業の金融円滑化のために設立された金融機関「信用保証協会」も保証を行っています。以前から存在する「セーフティネット保証4号」と「セーフティネット保証5号」、そして新型コロナ対策のために新設された「危機関連保証」の3つ。セーフティネットは最大で2億8,000万円を保証、危機関連保証と組み合わせれば最大で5億6,000万円までの融資を保証してくれます。

セーフティネット保証4号と5号の使い分けについても後段で解説しています。

名称セーフティネット保証制度
(4号:突発的災害(自然災害等))
内容最大2億8,000万円(借入債務の100%を保証)
対象

 

下記すべてに該当する事業者
① 指定地域(今回の場合は全都道府県)で1年間以上継続して事業を行っている② 災害の影響(今回は新型コロナウイルス感染症の影響)で最近1カ月の売上高などが前年同月より20%以上減少③ その後の2カ月を含む3カ月間の売上高が前年比で20%以上減少することが見込まれる
申請から貸付まで1カ月(目安)
申請方法市町村の窓口(「産業振興課」「商業振興課」など)に申請。認定後、所在地の信用保証協会か希望の金融機関に認定書を持参のうえ、融資申し込み
問い合わせ先最寄りの信用保証協会または、地方経済産業局
詳細セーフティネット保証制度(4号)

 

セーフティネット保証5号

 

名称セーフティネット保証制度
(5号:業況の悪化している業種(全国的))
内容最大2億8,000万円(借入債務の80%を保証)
対象

 

①か②どちらかに該当する事業者

指定業種(2020年3月3日に40業種が緊急的に追加指定)に属する事業を行っており、最近3カ月の売上高が前年同期比で5%以上減少している

② または指定業種(2020年3月3日に40業種が緊急的に追加指定)に属する事業を行っており、製品等原価のうち20%以上を占める原油等の仕入価格が20%以上上昇しているにもかかわらず、製品等価格に転嫁できていていない

申請から貸付まで1カ月(目安)
申請方法市町村の窓口(「産業振興課」「商業振興課」など)に申請。認定後、所在地の信用保証協会か希望の金融機関に認定書を持参のうえ、融資申し込み
問い合わせ先中小企業金融相談窓口または、地方経済産業局
詳細セーフティネット保証制度(5号)

 

セーフティネット保証4号と5号の使い分けは?

セーフティネット保証4号と5号を併用することは可能ですが、保証限度額は同じ枠になるためどちらか一方を選びましょう。新型コロナウイルスの影響がいちじるしく、売上高が20%以上減少している企業は100%保証の4号を、売り上げはそれほどダメージを受けていない企業でも資金調達が必要な企業は、売上高の減少率が5%以上という要件の5号を選ぶといいでしょう。

危機関連保証

 

名称危機関連保証制度
(大規模な経済危機、災害等による信用収縮への対応)
内容最大2億8,000万円(借入債務の100%を保証)

セーフティネット保証とあわせて最大5億6000万円まで利用可能

対象

 

下記いずれにも該当する事業者

① 指定案件(今回は新型コロナウイルス感染症)が原因で、最近1カ月間の売上高などが前年同月比で15%以上減少

② その後2カ月間も売上高などが前年同期比で15%以上減少することが見込まれる

申請から貸付まで1カ月(目安)
申請方法市町村の窓口(「産業振興課」「商業振興課」など)に申請。認定後、所在地の信用保証協会か希望の金融機関に認定書を持参のうえ、融資申し込み
問い合わせ先最寄りの信用保証協会または、地方経済産業局
詳細危機関連保証

設備投資・販路開拓支援

ものづくり補助金

新型コロナ感染症の影響で海外からの部品調達が難しくなった事業者が、自前で部品調達をするために必要な設備を導入するなど、物流の滞りによる影響を受けた事業者はぜひ応募を検討してみてください。

名称ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
内容補助上限原則1,000万円、補助率一律2/3
対象

 

補助上限は原則1,000万円。新型コロナウイルスの影響を乗り越えるため、補助率を引き上げた「特別枠」を新設。これまで、中小企業で1/2、小規模事業者で2/3だったものが、一律2/3になっています
申請から貸付まで1カ月(目安)
申請期間2020年4月20日〜5月20日(2次)

2020年6月中旬〜8月中旬(3次)

申請方法電子申請のみ。申請には専用アカウント(GビズID)の取得が必要。取得には最大2週間程度を要するため早めの利用登録がおすすめです。
問い合わせ先ものづくり補助金事務局サポートセンター
詳細ものづくり補助金総合サイト

 

持続化補助金

新型コロナウイルス感染症の影響で、小規模事業者の持続的発展が困難な状況が続いていますが、これに対応するためにインターネット販売の強化やデリバリーサービスの導入など、有効と思われる対策をとる小売店も増えてくるでしょう。この制度は、そうして事業を継続しようとする事業者へと向けた支援で、3月10日 より公募が開始されています。補助上限は通常時の50万円から100万円へ引き上げられています。

 

名称小規模事業者持続化補助金
内容補助の上限は100万円、補助率は2/3
概要商工会議所の管轄地域内で事業を営んでいる小規模事業、および一定の要件を満たした特定非営利活動法人。補助上限が50万円から100万円へ引き上げられています
申請から貸付まで1カ月(目安)
申請期間2次締め切りは2020年6月5日まで

申請受付は3次(10月)、4次(2月)と続きます

申請方法郵送。申請書類一式を送付→ 日本商工会議所による審査→交付決定後、実績報告書等の提出、補助金を請求・受領
問い合わせ・詳細小規模事業者持続化補助金

 

IT導入補助金

テレワークの導入などで必要となった業務効率化ツールなどのIT関連費を補助する制度。補助額は30〜450万円、補助率は1/2から2/3に引き上げられています。申請回数は1企業1回のみ。

名称サービス等生産性向上IT導入事業
内容補助額30〜450万円、補助率は2/3
概要

 

中小企業等が感染症の影響を乗り越えるための、ハードウェア(PC)、タブレット端末等)のレンタル等も含めた、ITツール導入を支援。補助率が1/2から2/3へ引き上げられています
対象者

 

中小企業・小規模事業者等(飲食、宿泊、卸・小売、運輸、医療、介護、保育等のサービス業の他、製造業や建設業等も対象)。<詳細
申請から貸付まで1カ月(目安)
申請期間6月頃に申請開始、締め切りは2020年6月末頃

申請受付は3次(9月)、4次(12月)と続きます

申請方法電子申請のみ。申請には専用アカウントGビズID)の取得が必要。取得には最大2週間程度を要するため早めの利用登録がおすすめです
問い合わせ・詳細IT導入補助金2020

 

自治体独自の支援策

感染拡大防止協力金(東京)

緊急事態宣言が全国に拡大したことに伴い、各都道府県は休業要請に応じる事業者に独自の支援策を講じています。東京都は休業要請や協力依頼に全面的に協力する企業に対し、「感染拡大防止協力金」を創設。支給額は50万円で、2店舗以上有する事業者は100万円となっています。

 

名称感染拡大防止協力金
内容50万円(2店舗以上有する事業者は100万円)
対象

 

都の要請や協力依頼に応じて、協力する都内に事業所ある中小事業者
申請期間2020年4月22日〜6月15日(予定)
協力金の支給5月上旬から支給開始予定
申請方法専用ホームページからWEB申請、または郵送
問い合わせ先東京都緊急事態措置等・感染拡大防止協力金相談センター
詳細東京都感染拡大防止協力金のご案内

 

新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者に対する支援措置は、今回ご紹介したほかにもさまざまあります。経済産業省が公表しているパンフレットが参考になりますのでご確認ください。

新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ

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