ファインテックで世の中はどう変わる?身近な事例から考えてみよう
2016年10月25日、『Apple Pay』のサービスがいよいよ開始し、iPhoneを代表としたiOS搭載のスマートフォンで電子マネーでの支払いが簡単にできるように。生活がより便利になりそうですね。そんな、金融とITにまたがる用語として最近よく耳にするは「FinTech(ファインテック/フィンテック)」。金融とIT分野が掛け合わさる、あるいはコラボレーションした事業で急成長しています。今回は、ファインテックで今後予想される展望について考えていきましょう。
歴史は浅いファインテック業界
ファインテックFinTechは金融の「Finance」と、技術の「Technology」を掛け合わせた造語。とはいえ、和製英語ではないため海外でも一般的に通用する言葉です。ファインテックの歴史はまだまだ浅く、アメリカではここ5年間での成長が目覚ましく、日本においては日本経済新聞が2014年にこの言葉を使い始めたあたりが最初と考えられています。
ファインテックという言葉は、業界全体を指したり、サービスを指したりと比較的幅広い意味で使われています。
ファインテックに属するサービスには次のようなものがあります。
・スマートフォンを利用できる決済関連、資産運用関連サービス
・ビックデータ(国家や企業など大きな組織でなければ管理できない膨大なデータ)や人工知能(AI)を利用した金融サービス
たとえば、最初の決済関連サービスとしては私たちも利用することの多い「Paypal」(クレジットカード決済代行サービス/PayPal Pte. Ltd.)があります。
【PayPal】
https://www.paypal.com/jp/webapps/mpp/corporate/corporate-info
また、人工知能を駆使して金融商品の値動きをチェックし、資産運用のアドバイスを行う「ロボアドバイザー」というサービスも生まれています。
【THEO/テオ】
https://theo.blue/?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=google
【Wealthnavi/ウェルスナビ】
人々の生活に浸透していくファインテック
家計簿管理アプリを利用して、自分に関わるすべての収入・支出を管理する人。クレジットカード情報を整理できるアプリで、支払いを自動的にオーガナイズし把握する人。そんなふうに、ファインテックは高い技術を利用しつつも、我々の生活にごく身近なサービスとして展開しています。そしてそれらは個人に高いコストを求めません。お金をかけずに高い技術を自由に使える世界をつくる。そんな発展も期待されているのです。
いまあなたのお財布をぱんぱんに膨らませている何枚ものクレジットカード。それもあと数年のことで、やがては1枚のカードに集約できる、あるいはスマホさえあればすべてのカードを手放しても問題なくなる時がくるかもしれません。そういった利便性は個人のビジネスにも活用できることでしょう。
Appleが『Apple Pay』を開始したことで、各クレジットカード会社の動向が連日ニュースで取り上げられるなど、まだまだ伸びしろが大きいファインテック業界。技術革新のそばには、新たなビジネスチャンスが転がっていますから、今後も目が離せません。