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プロが解説!おすすめのランニングコースと初級・中級・上級者別の走り方

気温が程よく、ランニングに最適な季節になりました。ウェアさえあれば、いつでも、どこでも走れるのがランニングの良いところ。しかし、いつも同じコースばかり走っていると、飽きてしまうかもしれません。そこで今回は、首都圏近郊を中心に、おすすめのランニングコースをご紹介。ジョギングからトレーニングまで、レベル別に分けた走り方のコツも解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

皇居|程よいアップダウンでノンストップ走

「ランナーの聖地」といっても過言ではないほど、多くの人々が走りに訪れる皇居。周回約5kmをノンストップで走ることができ、程よいアップダウンもあります。周辺には着替えや荷物預けなどが行えるランニングステーションも多く、チームの練習会などにもよく利用されているようです。

<皇居内堀通り おすすめの走り方>

  • 初級:ジョギング
    「止まらず1周走り切る」ことを目標に、無理をせず楽しんで走り終えましょう。
  • 中級:ペース走
    まずは1周、できたら次は2周…。
    少しずつ周回数を上げ、レベルアップを実感しながら走力を磨きましょう。
  • 上級:1分間インターバル
    「1分全力走 → 1分ジョギング」を5kmにわたり続けます。ペースを設定せず、1本ごとに全力で追い込みましょう。

代々木公園|夏でも涼しくておすすめ、ファルトク走も

観光客も多く訪れる、原宿・明治神宮からほど近い代々木公園。たくさんの緑に囲まれた心地よい公園です。木陰は涼しく走りやすいので、暑い時期にもおすすめのコースです。また、公園の周囲を囲むフェンス沿いに走ると、1周約3kmの未舗装コースも走れます。

<代々木公園 おすすめの走り方>

  • 初級:ジョギング
    心地よい木陰の中、景色を楽しみながら走りましょう。軽く汗ばみ、「気持ち良かった」と思えるくらいにとどめると継続しやすいはずです。
  • 中級:ファルトレク
    1周約3kmの未舗装路で、普段あまり走れないファルトレクに取り組みましょう。転倒などに注意しながら、ファルトレクでバランス感覚や身体の使い方を会得してください。(※ファルトレク:森や丘など起伏のある野外で走るトレーニング)
  • 上級:インターバル
    1~2km程度の周回コースを決め、インターバルに挑戦。スタート&ゴールを同じにして、水分を置いておくのがおすすめです。本数を決め、ペースが落ちないようにしてください。

荒川河川敷|景色を楽しみながらペース走

道幅が広く、ランナーのみならずサイクリストも多く利用する荒川河川敷。マラソン大会も数多く開催されています。河川敷は信号で止まることなく長距離を走ることができ、折り返し位置によって自由に距離を調整できる点が魅力でしょう。荒川のほか、多摩川や墨田川、江戸川なども同様ですので、近くで訪れやすい場所を探してみてください。

<荒川河川敷 おすすめの走り方>

  • 初級:ジョギング
    景色を眺めたり心地よい風を感じたりしながら、ジョギングを楽しみましょう。あまり遠くまで行き過ぎると、戻るのが大変になりますので注意してください。
  • 中級:ペース走
    あらかじめペースを設定し、そのペースを維持します。河川敷は長い距離も信号などなくノンストップで走れるため、集中して取り組めるでしょう。日を追うごとに少しずつペースを上げるほか、同じペースで走る距離を伸ばしていくのもおすすめです。
  • 上級:ビルドアップ走
    最初はゆっくり、少しずつペースアップしていきます。最後は全力を出し切りましょう。周回ごとにペースアップするようコースを作っておくと、気持ちの切り替えができておすすめ。また、水分補給なども周回ごとに行えるので、余計なものを持たず走りに集中できるでしょう。

足柄峠|往復25kmの峠走で走力アップ


都心部から少し離れますが、週末になると多くのランナーが訪れる足柄峠(あしがらとうげ)。JR御殿場線「山北駅」から、往復約25kmの峠走が行えます。急坂でのトレーニングは、走力アップに大きく貢献してくれるでしょう。

<足柄峠 おすすめの走り方>

  • 初級:歩かないで走る
    まずは「歩かない」ことを目標にして、マイペースに走りましょう。下り坂は膝の故障などにつながりやすいので、無理しないことが重要です。
  • 中級:登りをメインに走る
    登りで全力を出し切って走りましょう。山頂で休み、下りはリラックスして走ります。下りでスピードを出し過ぎ、怪我をしたり転倒したりしないよう注意してください。
  • 上級:登りも下りも全力で走る
    登りだけでなく、下りもハイペースで走りましょう。平地では出せないようなスピードを下り坂で出すと、「オーバースピード・トレーニング」になります。

中部・近畿・四国・九州のおすすめコース

最後に首都圏以外にもランナーの多く訪れる場所、またおすすめのコースをいくつかご紹介しておきます。地元の方はもちろん、出張や旅行で訪れた際にも走ってみてください。

大阪城公園(大阪)

公園周回や園内などを用いて、3~5km程度のコースが作れます。休日や夜間はランナーが多く、走っているだけで刺激になるでしょう。コース上からは大阪城が見え、出張・旅行時の観光ランにも最適です。

名城公園(愛知

公園内で1~2kmの周回コースが作れます。距離がやや短いので、長くジョギングするよりは、ペース走やインターバル走などに適するでしょう。

春野総合運動公園(高知)

高知駅からは少し離れますが、バスも運行している運動公園です。園内にある未舗装路や階段で作られた約3.5kmのクロスカントリーコースは、起伏もあり良いトレーニングになります。

大濠公園(福岡

福岡のランニングコースとしては、定番ともいえる大濠公園。園内には大きな池があり、これを囲む形で約2kmの周回コースが設けられています。道幅が広く距離表示もあり、さまざまな練習に適応してくれるでしょう。

目的に応じたお気に入りコースを見つける

ランニングといってもジョギングはもちろん、走力に応じてペース走やビルドアップ走、インターバル走などさまざまなトレーニングがあります。ときにはロードではなく、森や山、高原などでファルトレクを楽しむのも良い練習になるでしょう。

 

ここでご紹介したコースは、多くのランナーが愛用するおすすめコースの一部です。目的に応じて適するコースは異なりますので、自分なりにお気に入りのコースをいくつか見つけておくと良いのではないでしょうか。なお、いずれもランナーだけでなく歩行者など他の方々も利用する場所ですので、周囲への配慮は欠かさず安全に利用してください。


文・三河賢文(みかわまさふみ)

“走る”フリーライター、WILD MOVE主宰/ランニングコーチ、ナレッジ・リンクス(株)代表。学生時代は陸上競技部に所属し、ブランクを経て2011年よりマラソンおよびトライアスロン競技を開始。100kmを超えるウルトラマラソンまで、数多くの大会を走破。主にスポーツ分野専門のライターとして、取材しながら全国各地を走り回っている。

https://www.run-writer.com

 

 

 

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