【独身VS既婚】結婚は仕事にメリット?デメリット?男性に本音を聞いてみた
結婚観は人それぞれですが、仕事をしていく上で結婚はメリットなのか、デメリットなのか?と考えたことがある人も少なくないのでは。今回は、30歳から49歳の会社経営または個人事業主の男性300名(未婚・既婚各150名)に、結婚は仕事にメリットがあるのか、それともデメリットなのか、気になる本音を聞いてみました。
■日本の結婚事情
先進国では、軒並み晩婚化が進んでいるといわれています。厚生労働省が2015年6月に発表した「平成26年(2014年)人口動態統計」では、過去最高の晩婚化が明らかになりました。2014年に婚姻届を提出した婚姻件数は、戦後最小となる64万9000組。そして過去最高を記録した平均初婚年齢は、男性31.1歳、女性29.4歳という結果に。
また、男性の50歳までに一度も結婚したことがない「生涯未婚率」は、国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集(2014年)」によると、2010年次で20.14%に上昇しています。つまり5人のうち1人は、50歳までに一度も結婚しないという結果が出ています。
結婚しない人・する人には、それぞれにさまざまな事情があるはずですが、サーブコープが行った“仕事と結婚”に関するアンケートの回答を見ていきましょう。
■結婚しない理由はやっぱりお金!?
未婚男性と既婚男性で大きな差が現れたのは、やはり年収でした。未婚男性の約半数49.4%が年収300万円未満ということがわかります。逆に、既婚男性のなかで最も多かったのは16.0%で、年収500万円以上600万円未満。
年収1,000万円以上の人は日本全体の約3.9%といわれていますが、今回の調査で年収1,000万円以上だったのは、既婚男性の12.1%、未婚男性の2%という結果でした。
2012年度の総務省『就業構造基本調査』でも、年収の低い男性ほど未婚率が高いという数字が発表されています。一概にはいえませんが、これからは男性1人が家計を支える時代が終わり、女性の社会進出が婚姻率のカギに。とはいえまだ男性が家族を養うというイメージがあり、既婚男性の方がより年収が高く、結婚が年収面ではメリットになっているといえそうです。
■自分で稼いだお金、どれだけ自由に使える?
結婚して家族がいると自分で稼いだお金でも自由に使えないのが悲しい、なんて嘆いていませんか? 今回の調査で興味深かったのが「月に自由に使える平均額」。一番多かった平均額は、既婚男性の22.7%の「1万円未満」、未婚男性の20%の「1万円以上2万円未満」でした。既婚男性は奥さんが財布をがっちり握っているとはいえ、未婚男性とは思った以上に差がない結果となりました。
自由に使えるお金は、未婚、既婚男性ともに飲食費・交際費、趣味の回答が大半。特筆すべきは、未婚男性の28.7%が回答した「貯蓄」です。既婚男性の18%から比べると、しっかり将来のために備えている印象です。
■個人貯蓄はちょっと少なめ? 金額には個人差が
自由に使えるお金を貯蓄にまわしていると回答していた未婚男性が多いとはいえ、実際の個人貯蓄は、未婚、既婚ともに「50万円未満」が一番多い結果でした。また、未婚、既婚ともに、個人貯蓄に対して全体の4分の1にあたる割合が「わからない/答えたくない」と回答しています。貯蓄は貯蓄額を明確に把握することで促進される側面がありますので、貯蓄状況の把握は大切なことといえるでしょう。
■結婚は仕事にメリット? デメリット? 気になる回答は?
最後に、仕事をする上でメリットがあるのか、それともデメリットなのかを既婚、未婚男性それぞれに聞いてみました。なんと既婚男性の84%、未婚男性の57.3%がメリットがあると答えています。それでは、既婚、未婚男性は、それぞれどんなことにメリットやデメリットを感じているのでしょうか?
~既婚男性の意見~
<結婚していてよかったこと>
安心して仕事に集中できること(41歳/IT関連業)
美味しいご飯をつくってくれること(30歳/サービス業)
子どもが生まれて愛を知ったこと(48歳/クリエイティブ関連業)
信用されること(45歳/建築・不動産業)
<結婚していることがよくなかったこと>
自由がないこと(43歳/卸売・小売業)
仕事上の思い切った冒険ができないこと(43歳/その他)
いろんな女性と遊べなくなったこと(47歳/運輸・運送業)
お金がかかること(47歳/卸売・小売業)
~未婚男性の意見~
<独身でよかったこと>
家で誰にも邪魔されずに仕事ができること(35歳/その他)
時間やお金にしばられずに、自由でいられること(31歳/サービス業)
自分のお金を自分一人で使えること(44歳/クリエイティブ業)
仕事の際に収入面を考えずにチャレンジできること(38歳/サービス業)
<独身だとよくなかったこと>
仕事で疲れて帰ってきたときに出迎えてくれる人がいないこと(35歳/その他)
心の支えがなくさびしいこと(31歳/サービス業)
老後が不安であるということ(31歳/卸売・小売業)
何のために働いているのか、疑問に思うことがあること(43歳/建築・不動産業)
男性にとって仕事をする上で結婚していることは、妻や家族の支えが活力となり、仕事に集中できる反面、仕事上の思い切った冒険ができなかったり、自分の自由な時間がないことがデメリットになるようです。
家族が増える喜びや、誰かのために働くやりがいは、結婚から得られる大きなメリットといえるでしょう。
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※参照
厚生労働省「平成26年(2014年)人口動態統計」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suikei14/dl/honbun.pdf
国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集(2014年)」
https://www.ipss.go.jp/syoushika/tohkei/Popular/P_Detail2014.asp?fname=T06-23.htm
総務省『就業構造基本調査』(2012年)
https://www.stat.go.jp/data/shugyou/2012/pdf/kgaiyou.pdf
日経DUAL「「未婚率」と年収の関係 結婚のリアルな現実」
https://dual.nikkei.co.jp/article.aspx?id=2945
【調査概要】
調査タイトル:生活に関するアンケート
調査方法:インターネットリサーチ
調査期間:2015年11月6日〜11月9日
調査対象:30歳〜49歳の会社経営・個人事業主の男性300名(未婚・既婚各150名/Qzoo会員)