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オフィス解約や縮小する企業が増加!? 事例や実施する際の注意点を解説

テレワークの導入などによってこれまでのような広いオフィスが不要となり、ワークスペースを解約したり、縮小したりする企業が増えています。オフィスを解約・縮小すれば、賃料や光熱費などのランニングコストを抑えることが可能ですが、よく考えずに決めてしまうと、後悔する結果を招きかねません。本当に自社にとって、オフィスの解約や縮小が適した選択なのか。ここで事例を踏まえながら注意点について解説しますので、検討材料として参考にしてください。

 

コロナ禍でオフィスを解約する企業が増加中!?

オフィスの仲介サービスを展開する三鬼商事社の調査によると、東京都のビジネス地区における平均空室率は、2021年6月時点で6.19%とのこと。昨年6月時点(1.97%)と比較しても4%以上の差があり、上昇傾向が続いています。その他の地域でも同様の傾向が見られるケースが多く、背景にはテレワークの普及などが考えられるでしょう。

オフィス内で働く人が減った結果、「広い面積のオフィスは必要ない」「そもそもオフィスを構える必要がない」と判断し、オフィスを解約あるいは縮小する企業が増えているのです。

テレワークについては、IT系企業や中小企業が率先して導入しているようですが、大企業ではさほど大きな動きは見られません。IT・中小企業では事業内容の特性から「どこでも働ける仕事」である企業が多く、また、人数の少ない組織では管理面などテレワーク導入のハードルも低いといえるのではないでしょうか。事業規模が小さい分、オフィスの解約・縮小に対応しやすいことも考えられます。

 

オフィスの「解約・移転・縮小・分散」の違いと事例を解説

現在のオフィスを手放すといっても、解約だけが手段ではありません。具体的には「解約」「移転」「縮小」「分散」と4つのパターンが挙げられますので、それぞれの違いを確認しておきましょう。

解約

解約は賃貸契約を解除し、現在のオフィスを完全に手放して退去すること。例えばクラウドインテグレーション事業等を展開するプライム・ストラテジー社は全社的なテレワーク化を背景に、東京都千代田区の本社のみを残して大手町オフィスを解約しました。

移転

これまでのオフィスを解約し、新たなオフィスに入居し直すのが移転です。例えばメディア事業等を営むC Channel社、あるいは写真やイラスト等のマーケットサービスを展開するピクスタ社は、以前まで入居していたオフィスを解約して縮小移転(規模を縮小して面積の狭いオフィスに移転すること)しました。

縮小

縮小はオフィスを解約せず残るものの、フロア面積を狭くするなど契約内容を見直すもの。移転費用が掛からず、自社の状況に合ったオフィス環境を維持できます。例えば飲食店情報サイトを運営するぐるなび社は、これまで使用していた4フロアのうち3フロアを解約。また、自動車部品メーカーの日立オートモティブシステムズ社も、本社オフィスを半分の面積に縮小しました。

分散

面積の広いオフィスを解約あるいは縮小し、他エリアにいくつか新しいオフィスを構えて多拠点化する分散。各従業員が居住エリアに応じて近くのオフィスを利用すれば、通勤に伴う時間や交通費の削減につながります。これまでのオフィスを離れ、シェアオフィスを活用して分散化するなども一つの方法です。

 

オフィス解約や縮小で気をつけるべき5つの注意点

環境変化に対するコストの適正化など、オフィス移転・縮小にはメリットがあります。しかし一方、いくつか注意しておくべき点があることも覚えておきましょう。

解約予告や契約変更のタイミング

契約内容によってはオフィス解約のタイミングについて、数か月~半年程度前など取り決めがされていることがあります。この期間中に解約する場合、期間中の賃料支払いなどコストが発生する可能性がある点に注意しましょう。

また、縮小でも契約内容を変更する必要があり、同様に契約上の定めが設けられているかもしれません。まずは、よく契約内容を確認すること。そのうえで、できるだけ早めに解約予告を行うことが重要です。

 

環境変化への対応

オフィスを解約して完全にテレワーク化すれば、従業員のほか管理者側も大きな変化を強いられます。従業員の業務効率が低下し、企業経営に影響を与えることも考えられるでしょう。また、労務管理等に新しくシステムを導入する必要が生じるなど、コストが発生することもあります。

そのため、できれば試験的なテレワーク導入を行い、課題を解消してから解約に進めると良いでしょう。その過程でシステム等も十分に検討し、自社に合ったテレワーク環境を整えておくことが大切です。

 

オフィス用具等の処理

オフィスを解約・縮小すれば、不要になるオフィス用具が出ます。これらの処理は余裕を持ち、スケジュールを組んで行いましょう。処理そのものは、業者へ一括して依頼することも可能です。あるいは横のつながりから、欲しいという企業に譲るのも良いでしょう。

ただし処理が早すぎると、後から必要になって慌てることになります。しっかり解約・縮小までの計画を組み、要不要の判別、そしていつまで使うのかの検討を行ってください。

 

オフィス環境へのモチベーション低下

縮小によりオフィス面積が狭くなったことに、モチベーションを低下させてしまう従業員がいるかもしれません。そのため、オフィスそのものが縮小されても、快適な業務環境を維持できるよう注意しましょう。例えば各個人のワークスペースまで狭くしてしまうと、仕事のやりにくさを感じます。縮小後も従業員の様子を見ながら、ときにヒアリングを行うなどして環境づくりに取り組んでください。

 

人材流出のリスク

テレワーク化したものの環境が合わず、オフィス勤務を望む声は少なくありません。あるいは前述の通り、オフィス縮小によってモチベーションが低下してしまうこともあるでしょう。すると従業員の満足度が低下し、人材流出へとつながっていきます。

オフィス勤務とテレワーク、どちらが合うかは人それぞれ異なるものです。また、オフィスに対して望む環境も多様です。そのため、オフィスの解約や縮小の実施については、そもそもテレワークが好ましいのかも含めて十分に考える必要があります。場合によって、オフィス勤務とテレワークを従業員が選択できるなど、制度を設けるのも一つの方法です。

 

 

サーブコープはテレワークを応援します

多くの企業でテレワークの導入が進み、これに伴ってオフィスの解約や縮小が増加しています。特に中小・IT企業でその傾向が顕著に見られ、まだ今後も増えていくことでしょう。今回解説したように、従業員の満足度や業務効率などの低下を招かないようにするなど、オフィスを解約・移転するうえでの注意点は事前にしっかり確認することが必要です。

オフィスを解約したとしても、来客時や会議など場所が必要になるシーンはあります。また、自宅などで仕事に集中できない社員がいれば、オフィスのような業務環境が必要だと感じるかもしれません。そうした際は、シェアオフィスの活用も有効な手段です。

サーブコープなら、国内各地の主要エリアに拠点を設けることができるほか、電話取り次ぎや会議室利用、また来客への一次対応なども行えるため、オフィスを解約しても業務に大きな支障をきたさずに済みます。オフィス解約と合わせ、ぜひご利用をご検討ください。

 

 

参照:

三鬼商事株式会社 オフィスマーケットデータ

株式会社中央不動産鑑定所|主なオフィス解約・移転事例

 

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