ネットからリアルへ！ECサイトがポップアップストアを出店するメリットとは？
街中やショッピングモール内などで、期間限定で出店する「ポップアップストア」という販売方法をご存じですか？今回は、ビジネスの中でも、ECサイトがポップアップストアを出店するメリットを考察します。
ポップアップストアとは？
期間限定で開催されるポップアップストアの多くは、数日～数ヶ月の間、催事場や空きスペース、空き店舗を利用して出店します。元々は、小売店が商戦期の客引きのために始めた集客手段でしたが、その後、アパレル業界を中心に広がりを見せ、現在では飲食業界からECサイトまで幅広い分野で用いられています。
ECサイトがポップアップストアを行うメリット
実店舗を持たずに運営されるECサイトがポップアップストアを出店するメリットは、大きく4つあります。
1. ユーザーのリアルな反応を得られる
ポップアップストアを出店することで、ユーザーの反応を直接知ることができます。商品を手に取り喜ぶユーザーの表情や感想など、普段は得られない情報を得ることができ、今後のECサイトの運営や戦略に生かすことができます。
2. インターネット上で接点が無かった層にPRが出来る
ポップアップストアでは、普段インターネットを使わない人など、接点がなかった層にもPRできる機会となります。ターゲット層が多く利用する街・施設など、事前に出店場所をリサーチしておきましょう。
3. 「期間限定」という言葉によって、注目が得られやすい
日本の消費者は「限定」という言葉に弱いと言われており、「ある日突然、ユニークなお店が出現した」というニュースは、それだけで人々の「気になる」という気持ちを掻き立てます。ポップアップストア出現のニュースがSNSで話題になれば、ECサイトの認知拡大にもつながるでしょう。
4. 実店舗展開前のお試しができる
出店期間中の収支は、実店舗の展開を検討する際の参考にもなります。店舗を持たないECサイトの販売だけでは、見えてこなかった課題を発見できる場合もあります。
ポップアップストアの活用事例
実際にポップアップストアを活用しているECサイトをご紹介します。
フェリシモ猫部
猫をモチーフとしたグッズを始め、映画やゲームなど、近年は空前の猫ブームと言われています。そんな人気コンテンツである猫に関する情報発信を行う「フェリシモ猫部」。猫好きが思わず足を止めてしまうような可愛さと、クスッと笑ってしまう面白いアイデアがミックスした猫グッズが豊富です。
ECサイトでは、単品購入だけでなく、毎月1回、ユニークな猫グッズが送られてくる定期便に加入することもできます。ポップアップストアによって、お客様の反応や人気商品を確認し、今後のWebサイト運営に参考にしたり、店舗の常設化を検討する材料としているようです。当初は関東近郊でのみ出店されていたポップアップストアが、現在では北海道から沖縄まで全国各地に拡大しています。
Creema（クリーマ）
出典：https://www.creema.jp/event
Creemaは、アクセサリー、インテリア、家具などのハンドメイド商品が購入できるECサイトです。手作りの商品を売りたいクリエイターと、世界にひとつしかない商品を求めている利用者を結びつけています。
毎年開催している「ハンドメイドインジャパンフェス」をはじめとして、都内を中心に、積極的にポップアップストアの出店を行っています。ポップアップストア終了後も、気に入ったクリエイターの別作品や新作をCreemaで購入できるため、集客と認知拡大、さらにクリエイターのファン獲得の機会を担っています。
平和スリッパ
出典：https://shop.heiwaslipper.com/
平和スリッパは、日本発祥の文化であるスリッパの魅力を再発見すべく、企画生産、セレクト、販売までを単独で行う、オンラインのスリッパ専門店です。草履から革のルームシューズまで、室内履きの商品を幅広く扱っています。
商品の特性をきちんと伝えるため、ポップアップストアの床にもこだわっています。アジア系を中心とした訪日外国人の方々が多く泊まる、ソーシャルアパートメントにポップアップストアを出店した際の床は、畳だったとか。お客様に履き心地を聞き、インバウンド（外国人旅行者）の需要を確認する機会となっているようです。
出店に便利！ポップアップストアの専用サイト
ポップアップストアを出店する際には、以下のようなサイトを活用しましょう。
軒先ビジネス
出典：https://business.nokisaki.com/
高額なスペースを借りることが難しい場合は、軒先ビジネスがオススメです。軒先ビジネスは、数時間だけイベントを開催したい、1日だけお店をやりたいなど、フレキシブルに利用できます。敷金・礼金・保証金が不要なのがうれしいところ。また、エリア検索だけでなく、「飲食販売向け」「物販販売向け」「マーケティング向け」など、用途に適したスペースを探すことができます。
SHOPCOUNTER（ショップカウンター）
ショップカウンターでは、最短1日からスペースをレンタルできます。ファッションやインテリア、アーティストのポップアップショップ、飲食など、さまざまな登録テナントが増えており、9割以上が小売業・メーカー・広告代理店などの法人によるものなのだそう。サイトでは、エリアや目的別で適したエリアが検索でき、条件に合うスペースのオーナーに問い合わせることができます。また、SHOPCOUNTERのスタッフにサポートを依頼できるので、はじめての出店でも安心です。
商品に対するユーザーの生の反応に触れることができ、現在リーチできていないターゲット層への認知拡大につながる側面を持つポップアップストア。現在、オンライン販売を行っている場合、利用を検討する価値のある出店方法と言えます。
