レンタルオフィスをITネットワーク環境で選ぶべき理由とは?サーブコープIT担当者が解説!
起業する際には、法人登記だけでなく、オフィス選び、ネット回線・電話回線の契約、内装など、やるべきことが山ほどあります。なかでも、ITネットワーク環境を整えてセキュリティを維持するには、専門知識が求められます。そこで今回は、サーブコープのITサポート担当者に、ネットワーク環境設定からセキュリティ対策まで、起業家が注意すべきオフィス環境について聞きました。
起業時のオフィス環境に必要な作業とは
一般的に必要な作業
インターネットに接続し、仕事を始められる環境になるまでには、以下のような作業が必要です。
- 契約する回線業者の調査
- 業者が決まったら手続きをし、インターネットサービスプロバイダー(ISP)のマーケット調査とその手続き
- 開通工事
開通工事をするには、日程の調整や業者のアテンドをしなければなりません。
さらに、開通後には設定作業も必要です。ISPが開通時に置いて行ったルーターに有線で繋げれば、インターネットには繋がります。しかし、無線で受信したい場合は、無線ルーターなどを購入して、設定が必要になります。また、オフィス内のパソコンを有線で繋ぐ場合は、壁に沿ってケーブリングをしたり、配線にケーブルカバーを付けたりなど、工夫が必要になってきます。
Wi-Fiと有線、おすすめはどっち?
有線の方が安定していて、速度が速いのは確かです。最近はWi-Fiもどんどん進化していますが、電磁波の影響で受信が乱れて、回線速度が遅くなることもあります。私は速度を気にするので、基本的には有線を繋いでいます。また、無線は周りの人も受信できてしまう可能性があり、セキュリティのリスクが上がると考えます。
オフィス環境で大切なのは、万全のITセキュリティ対策
セキュリティのリスクとは?
最近問題になったのが、身代金要求ウイルスのランサムウェアです。ランサムウェアの大半は、セキュリティの脆弱性を狙った攻撃です。対策として、OSのパッチやセキュリティソフトのアップデートを定期的に行うことが必要です。身近なところでは、Webサービスの不正ログイン、LINEの乗っ取りといったセキュリティの脅威も存在しています。
ビジネス面で考えられるセキュリティ脅威の損失は?
アメリカのある大企業がサイバー攻撃を受け、個人情報を流失してしまい、大規模な損害を負いました。その企業は結果的には買収されてしまったほどです。多額の損害賠償を請求された事例もあります。セキュリティ対策は、企業の経営を脅かす可能性を含んだ問題でもあるわけです。
安全に仕事をするためにとれる対策は?
まずは、アップデートが最新版か、ファイアウォールの設定がオフになっていないかを、定期的にチェックすることが大切です。その上で、セキュリティソフトを必ずインストールし、自動更新します。ソフトを使用する場合は、Windows XPなどのサポート対象外の製品を使うことは危険です。脆弱性だらけのソフトウェアだった場合、そこからハッカーが侵入して、ウイルスを拡散してしまうきっかけになります。
オフィスの
IT環境を自分で管理する場合の気を付けるべき点は?
個人の場合、セキュリティ面でアドバイスをしたり、ルール付けをしてくれるIT担当者がいません。ソフトひとつをダウンロードする場合も、ITに関する知見が必要になってくるので、最新のIT情報を常にフォローアップする必要があります。
最新の
IT情報を入手する方法は?
最新情報はアメリカから発信されていることが多いので、アメリカのブログや掲示板のチェックがオススメです。私はそのほかにも、ネットニュースを見ています。
レンタルオフィスやコワーキングスペースを利用する場合、気を付けるべきことは?
シェアオフィスやコワーキングスペースのインターネット環境は、シェアードWi-Fiが一般的です。そこで気を付けたいのが、パソコンの共有設定。Windowsの場合、Wi-Fiに繋げる時に「これは社内ネットワークですか、ホームネットワークですか、パブリックネットワークですか」というポップアップが出てくるので、「パブリックネットワーク」をクリックします。そうすることで、セキュリティレベルが一番高い共有設定になります。
サーブコープの24時間ITサポート
サーブコープでは、どのようなセキュリティ対策を行っていますか?
サーブコープのレンタルオフィスやコワーキングスペースでWi-Fiを利用する際には、お客様ごとに専用のSSIDを提供して、そのSSIDに対しての暗号化キーをお渡ししています。つまり、他のお客様とネットワークが混合することはありません。また、IT関連の業務を外注にしてしまうと知識が社内に蓄積されないため、IT専任者を置き、常に快適で最新のIT環境を保つために、全世界にある拠点を合わせて何百万ドルものIT投資が行われています。
今までは、利用者様から依頼された場合に対応していました。しかし、本当に重要なのは何かトラブルが起きる前に、利用者様の快適なIT環境を改善提案していくこと。新サービス「エキスパートITサポート」によって、今度は私たちから積極的に利用者様に歩み寄って、ITのトラブルや悩みをヒアリングして、改善提案などを行ったり、快適なソリューションを提供できるようになりました。
このサービスが生まれた背景は?
ビッグデータやIoTなど、新しいIT技術が開発されていくなかで、新しい脅威も増えています。それと比例して、利用者様からセキュリティ強化やシステム強化といった、サポート依頼が急激に増えたという背景があります。また、日々のちょっとしたパソコンの不具合に関するサポートのご要望も多かったので、今回、クライアントサポートエンジニアという専任担当を設けて、IT全体をサポートするサービスを始めました。
お客様からはどういう要望が多いですか?
Outlookの設定からお客様のサーバー設置、オフィス内のケーブリングなど、さまざまです。サーブコープは、外資系企業の日本支社を立ち上げる際にご利用いただくことが多いのですが、本国と英語で直接やりとりしてITインフラを整えることもあります。
たくさんのお客様からご要望・ご依頼をいただいていて、1日に複数の拠点を回ってサポートしています。思った以上に需要が高いことを、日々実感しています。
エキスパート
ITサポートはどうやって依頼する?
フローは簡単で、オフィス内に設置されている電話機から専用ダイヤルにすぐ問い合わせができ、そちらに用件を残していただければ、2時間以内に対応します。専用ダイヤル以外にも、私に直接メールをいただければ即対応をします。
「エキスパートITサポート」サービス概要
- 全国24拠点、全拠点の利用者(レンタルオフィス、コワーキングスペース、バーチャルオフィスいずれも)が、いつでも電話・メールでサポートを依頼可能
- 簡単なトラブル修理から、高難度の問題解決、コンサルティングまで、幅広くITをサポート
- 「ITワークショップパッケージ」は、月々3時間でITをサポート(※10分単位からサポートを受けられるサービス「ITサポート」もございます)
ITネットワーク環境は、オフィスを設置する時だけではなく、セキュリティを維持するためにも専門知識が不可欠です。オフィスを選ぶ際には、入居時のITネットワーク環境だけでなく、セキュリティ対策や利用時に発生したITトラブルに対して、どのような対応をしてもらえるのかを考慮することも重要です。