【起業家100人に聞いた】やっておけばよかった…!起業後に後悔したこととは
会社員の日々にはもう飽き飽き…。スキルもついてきたし、やりたい事業計画もある、そろそろ起業したい!と考えている方も多いのでは?そこで今回は、「事業(会社)を起業した30歳~49歳の男女100名」を対象に、後悔しない起業には何が必要なのかアンケートを実施。その結果をご紹介します。
日本の起業の実態
実は、日本は起業希望者が減少しているのをご存知ですか? 年々起業希望者が増える、企業大国アメリカやイギリスと比べると、日本は明らかに「企業後進国」と言える状況です。また、起業者数も1979年から2012年にかけてゆるやかな減少傾向にあります。とはいえ、毎年一貫して20~30万人もの起業者が誕生しているのも事実。起業する人とは、どのような人でしょうか?起業家100人に聞いたアンケート結果を詳しくみていきましょう。
年収200万円未満が最も多く、なかなか厳しい現実も。
自分の好きなこと、やりたいことを起業するには、楽しいことばかりでないのは想像に難くありません。事業(会社)を継続すると同時に、生活を維持していくためのお金を稼ぐことも大切。ところが、回答者の30%が年収200万円未満と、起業して事業を維持することがいかに難しいかがわかります。
成功のものさしは一概にお金だけではありませんが、年収1000万円以上の人は3%という結果に。ただ、起業には夢があります。自分のやりたかったことをできる喜びは、額面だけでは測れないでしょう。
思い立ったら吉日!? 半数以上が半年未満に起業していた!
2014年7月末、厚生労働省は「求職活動中に創業の準備・検討をする場合」にも、雇用保険の失業手当の給付対象にする旨の通達を出しています。最長1年間、前職の賃金の5~8割の失業手当が給付されます。ただし、起業準備と並行して、ハローワークで求職活動をすることが給付の条件。起業希望者の55%が会社員とも言われ、起業を後押しすることが狙いです。
今回のアンケートでは、半数以上が起業準備を始めてから半年未満で、起業を果たしています。十分に計画を練り、目処が立ったら、あとはある程度の勢いが必要であることがわかります。
起業には、「自己資金の貯蓄」が大切!
起業前にやっておけばよかったと後悔したことについて、最も選ばれたのが「自己資金の貯蓄」で、29%が答えています。起業には思った以上の資金がかかることも多く、お金はより多くあるに越したことはありません。後悔したという具体的な声を見てみましょう。
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【起業前に「自己資金の貯蓄」をしておけばよかったと後悔した理由】
「金利が高いと返済が猛烈に大変だから」(男性/36歳/製造業)
「資金はあるに越したことはない。事業計画に基づいた、適正な自己資金を準備できるのとそうでないのとでは、後々大きく違いが出てくるから」(男性/48歳/製造業)
「自己資金ほぼゼロで始めたので、仕事の選択肢が極端に限られるから」(男性/33歳/IT業)
「余裕をもって計画がたてられないから」(男性/42歳/サービス業(飲食、旅行、接客業など))
起業時、お金は借りるより、自己資金でまかなうのが理想!
起業時、一番苦労するのが資金調達です。中でも、自己資金による資金調達は、重要な意味を持っています。起業するにあたり自分で行った資金調達の93%が自己資金であり、理想だと思う資金調達も95%が自己資金と回答しています。
起業すると決めたら、まずは資金を貯蓄することが必須であるとわかります。ただ、アイディア次第では、ベンチャーキャピタルからの出資を狙ったり、クラウドファンディングでの資金調達など、ネットを使った新たな資金調達も可能です。
今、起業が注目されている理由は、誰でも気軽に起業ができる選択肢が増えつつあることも挙げられます。上記のような多様化した資金調達方法や、拠点となるオフィスも敷金・礼金が不要なシェアオフィス、コワーキングスペースなどを借りることで、出費を抑えられます。
アイディアをビジネスにつなげる糸口が見えたら、自己資金を貯めつつ、起業の準備を始めてはいかがでしょうか?
※参照
中小企業庁「中小企業白書2014」
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H26/PDF/07Hakusyo_part3_chap2_web.pdf
【調査概要】
調査タイトル:生活についてのアンケート
調査方法:インターネットリサーチ
調査期間:2015年10月21日~10月22日
調査対象: 事業(会社)を起業した、30歳~49歳の男女100名(Qzoo会員)