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起業の3タイプ? スタートアップ・スモールビジネス・ベンチャーの違いとは

大手企業への就職を希望する人が多い一方で、自ら起業したり、ベンチャー企業に就職したりする選択肢も浸透してきた昨今、「スタートアップ」(Start-up)という言葉を見聞きする機会が増えています。そこで本記事では、起業の一形態である「スタートアップ」について解説しながら、同列で語られやすい「スモールビジネス」や「ベンチャー企業」との違いについてもお話しします。

スタートアップとは?単なる起業ではない

まずはスタートアップについて見ていきましょう。

日本ではスタートアップを、「立ち上げ」や「起業」「起業したての会社」といった意味で使うことが多いようですが、正確には単に新しい事業を行う企業ではなく、爆発的な成長と収益を見込める、再現性の高い事業を行う企業に限られています。

ECサイト・アマゾンの「経営管理」部門において、発売から2年経った今もベストセラー1位を獲得している『起業の科学』著者、田所雅之氏は「スタートアップ」を次のように定義しています。

未解決の課題を解決するため、市場がまったくない状態から新しい市場をつくり、なおかつそこでナンバーワンになり、急成長、そして非常に大きな成長を続けていくことができる、一時的な会社形態のこと

田所氏の定義をふまえ、スタートアップには共通する5つの特徴があると言われています。

スタートアップ、5つの特徴とは?

① 短期間で急激に成長を遂げる(利益を生み出す)
② これまでに市場に存在しなかった新しいビジネスを掲げている(イノベーション)
③ ビジネスモデルが新しいというだけでなく世の中に新しい価値を生み出す(破壊的イノベーション)
④ 人びとの役に立つ(社会貢献)
⑤ 一時的な組織である

スタートアップと呼ばれる企業は特に「新ビジネスを短期間で急成長させる」「まったく新しい市場の開拓」という点が重視されます。新興企業であっても、「すでに確立されたビジネスモデルで起業する」「ゆるやかな段階的成長目標を設定している」企業は、スタートアップには含まれないと考えていいでしょう

つまり、前例のない新しいビジネスモデルを創造し、それにより世の中に新しい価値を生み出す。さらに私たちの暮らしを変えるようなイノベーションを起こす組織がスタートアップと呼ばれています。

また、ベンチャーキャピタルによって多額の投資を受けているスタートアップは巨額のリターンを短期間で生むことが使命で、事業が成功して組織として大きくなれば、その組織はもはやスタートアップではなく「一般企業」。つまりスタートアップとは、「大きな成長が見込めるビジネスモデルを見つけてそれを形にするまでの一時的なチーム」のことを指しています。

上記5つの特徴を満たしている企業は、ごく一部の起業に限られているといっていいでしょう。

スタートアップとスモールビジネスの違い

一方でビジネスに新規参入するケースでも、既存市場をベースに改良を重ね、持続的なイノベーションを目指す方法が「スモールビジネス」です。同じ起業でも、スタートアップとスモールビジネスは似て非なるもの。田所氏が2つの違いを7つの項目でわかりやすくまとめているのでご紹介します。

出典:田所雅之・著『起業の科学』

ベンチャーとは何が違うの?

では、日本でなじみのある「ベンチャー企業」とスタートアップは何が違うのでしょうか。

日本でベンチャーというと起業・創業からの期間が短い、規模としては中小企業をイメージするでしょう。しかし、英語本来の意味は「主にビジネスで使われ、リスクや不確実性を伴う投機的新事業」をベンチャー(Venture)と呼び、日本のように「起業」だけに限りません。

欧米では、既存の企業が新規事業などに取り組む場合も使われているので、新規事業を総称してベンチャーと呼び、そこに起業も含まれる、と理解しておけばいいのではないでしょうか。

まとめると、「スタートアップ」と「スモールビジネス」は起業のひとつの形ではあるが、成長方法や市場環境、イノベーション手法において大きく異なり、「ベンチャー」とは新規事業の総称(起業も含まれる)と考えればよさそうです。

ITの普及や政府の支援制度、クラウドファンディングなどによる資金調達手段の拡大など、日本でも起業しやすい環境が整ってきています。話題性のあるテーマなだけに、新しい言葉が誕生したり、混用されたりする場面が増えています。今回解説したとおり、スタートアップ、スモールビジネス、ベンチャーは目的や市場規模などにおいてそれぞれの特性があるので、正しく理解しておきましょう。

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参考:田所雅之・著『起業の科学』

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