公式HP サーブコープブログ知識・ノウハウボランティアや寄付とは違う。戦略としてのCSR(企業の社会的責任)とは

ボランティアや寄付とは違う。戦略としてのCSR(企業の社会的責任)とは

    Boy planting young plant into the soil社会に対する考え方や姿勢が反映されるCSR(=Corporate Social Responsibility、企業の社会的責任)。「社会的責任」と聞くと、「ボランティアや寄付などを通じた社会貢献」が浮かぶ人もいるかもしれません。

    しかし現代ではCSRの重要度が増し、より戦略的に行われています。企業を取り巻く人々や組織の中で、直接的、あるいは間接的にでも利害関係がある「ステークホルダー」と呼ばれる人々のニーズに積極的に応えていくべきだと考えられるようになったのです。

    CSR活動は千差万別ですが、その対象者が明確であると、企業の姿勢も明確に示すことができます。今回は女性向けのCSR活動を行っている事例をご紹介します。

    柔らかな視点と「これは使える!」という視点が併存。女性向けCSRの事例

    1.アルソック女性向け防犯セミナー

    記事125_2出典:https://www.alsok.co.jp/company/society/womens_seminar/

    アルソック(綜合警備保障株式会社)といえば、防犯対策・セキュリティシステムで非常に名高い企業です。そんな「防犯」のプロであるアルソックが実施しているのが、「ALSOK女性向け防犯セミナー」。アルソックの女性社員が教室、学生寮など学校の施設に赴き、防犯のために必要な知識を提供したり、自分の身を守るための具体的な手段を無料で教えてくれます。

    セミナーの中には「実践」も!たとえば、不審者に手をつかまれそうになったらどう対応して、どう逃げる?といった具体的な方法を、参加者同士で身体を動かして学ぶことができるのです。

    対象を「女子大学生および女子専門学校生」としているのは、彼女たちが女性の中でも最も被害に遭う確率が高い年代であるためです。それは実際のデータに基づいた事実であり、まずはこの年代の女性たちへ、自分の身を守る方法を伝えたいという想いからこの活動が実施されるように。今後、別の年代への展開も期待できますね。

    2.コーセー農業女子向けスキンケア・メイクセミナー

    記事125_3出典:https://www.kose.co.jp/company/ja/content/uploads/2016/04/20160331.pdf

    女性が美を追い求めるときには欠かせないメイク。メイク業界を先駆ける企業の代表的な一社である株式会社コーセー。コーセーが農業に携わる女性向けに行ったのが、農業女子向けスキンケア・メイクセミナー「農業女子 Beauty Project vol.2」です。関東エリア在住の農業女子23名が参加しました。

    このセミナーは、農林水産省が推進する官民連携の「農業女子プロジェクト」の一環として行われました。※詳しくは「農業女子PJ」をご一読ください。

    セミナー講師はコーセー専属のメイクアップアーティスト。農業に携わる女子たちに欠かせない日焼け止め対策や、農業のように汗をたくさんかく作業をしていてもくずれにくいメイクの方法などを伝授し、大変好評だったようです。どんなライフスタイルの女性であってもメイクを楽みたい、楽しんでほしい。お互いのニーズがマッチしたセミナー内容ですね。

     

    企業はCSRの重要さを認識しつつある

    記事125_5日本におけるCSRの歴史はまだ浅く、手探りしている企業も少なくありません。

    2010年代に入り、一見すると大きな利益を生み出すかわからないCSRの重要性も理解され始めます。メインの事業とは一見離れているところにも人々のニーズがあり、そのニーズに応えることで自社が人々の生活に浸透していくことでしょう。大切なことは、スキルやノウハウなどといった自社の強みを、そのスキルがなくて困っている人や、そのノウハウがあればもっと豊かに過ごせる人に分け与え、お互いにより良い生活を目指すことではないでしょうか。

    ここでご紹介したのはほんの一例。多くの企業が人々の見えないニーズを追いながら、自分たちの社会的責任をどう果たすべきなのかを考え、実行し続けています。

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