【ビジネスマン300人に聞いた!】女性の活躍について、正直どう思っているの?
2015年8月に制定された「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」。この法律により、301人以上の大企業は、2016年4月1日までに女性の活躍推進に向けた行動計画の策定などが義務づけられます。
1986年に施行された「男女雇用均等法」からちょうど30年。むしろ今更、新たな法律を作る必要があるのか?と思う人もいるのでは。ところが、2014年時点でも、正社員女性が出産で離職する企業は4割にものぼります。
参照:https://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/insight/pl150930a.pdf
そこで、30~49歳の社会人男性300人に、女性の活躍についてどう考えているのか、その本音を聞いてみました。
女性の活躍、どう思う?
女性の活躍を推進することについてどう思うのか尋ねたところ、84.0%が賛成と答えています。少子高齢化が急激に進む日本では、女性の活躍こそが日本経済の成長と推進力につながると注目されています。現在の日本では、役員・管理職の女性比率が、なんと先進国の中で最低水準。海外の女性管理職の割合は、10人に3~5人程度。日本では、20人に1人程度と、女性の活躍に関して、かなり後れを取っていることがわかります。
参考:https://www.meti.go.jp/policy/economy/jinzai/diversity/kigyo100sen/practice/pdf/2014november.pdf
まだまだ超男性優位社会の中で、女性が活躍するには男性の理解が必要。今後の日本の成長には、女性の潜在労働力の掘り起しが不可欠なのです。
ところで、「女性活躍推進法」って何?
そもそも「女性活躍推進法」について、詳しく知っていますか? 知らないと答えた人が50.0%とその内容についてまだまだ認識がされていないようです。
この法律では、女性活躍推進のための一般事業主行動計画の策定、厚生労働省への届出、従業員への周知、公表、さらに女性の職業選択に資する情報の定期的な公表が、従業員301人以上の企業に義務づけられます。つまり最も重要なのは、日本の社会の中で、女性の活躍を見える化することです。
女性活躍推進法の有効期限は10年。この間に、どれほど、日本の伝統的な男性優位の雇用管理を女性が活躍できるものに再整備できるかが、カギと言えそうです。
女性の活躍を推進することについて、どう思いますか?
急に女性の活躍を推進すると言われても、男性のみならず、女性にとってもなかなか難しいところ。男性たちは、女性の活躍を推進することについて、本当のところどう思っているのでしょうか。彼らの本音から見えてくるものこそ、今後の課題ではないでしょうか。
□ポジティブな意見
女性の意見が反映されることで、男女平等への意識が一般にも浸透する(43歳/サービス業)
色々な分野に女性が進出することにより、男性の思考にはないような視点も見られるようになり、ユニークなアイディアやサービスが生まれる可能性がある(32歳/IT関連業)
働き手が増えるのはいいと思う(36歳/IT関連業)
女性が男性と同等の扱いで仕事をする環境を与えられるのは当たり前のことで、性別で線を引かれるのはそもそもおかしいことだと思う。危惧するのは、女性の活躍推進という名目で女性であるという理由だけで優先されたり、評価されたりする状況は避けるべきで、能力次第で平等な待遇や評価を期待したいと思う(41歳/製造業)
性別の違いをこえて才能ある人のチャンスが広がり、社会全体が活性化する(41歳/その他)
わざわざ法案化しないといけないことなのか、という印象。能力は性別に全く関係ないのだから(44歳/卸売・小売業)
□ネガティブな意見
セクハラなどに気を使わなければならなくなり、疲れそう(40歳/サービス業)
上司が女性のとき、部下に対して感情的になりすぎないか心配(40歳/ IT関連業)
頭では理解しているが、自分の上司が女性だと良い気はしないと思う(47歳/製造業)
場合によっては力仕事もして貰わなければならないこともあり、難しいと思う。 男性は男性の役割。女性は女性の役割があると思う。 男女平等は理想論であって、成り立たない(48歳/製造業)
男が働くのがいいと思う(48歳/銀行・金融・保険業)
どんどん活躍してほしいが、判断力に不安がある(48歳/その他)
本人が活躍を望んでいないときが多い気がする(39歳/製造業)
少子化が加速する(35歳/建築・不動産業)
女性は家庭を守るほうが良い(37歳/ IT関連業)
女性の活躍で、危惧されることとは?
日本の社会は、男性上司から教育を受けた社員がほとんどで、まだまだ男性も女性も男性優位の考え方が多い印象です。よく「女性は男性の数倍は働かないと認められない」という話も聞きます。つまり、「女性の活躍」=「晩婚化」、「少子化」となるのは、仕方のないこと。そこは男性たちも危惧しているようです。
日本の女性たちが活躍するには、この悪循環をどう断ち切るかが重要です。政府、企業、個人レベルで、この問題にどう取り組むのか、まだまだ課題は多いといえそうです。
【調査概要】
調査タイトル:生活に関するアンケート
調査方法:インターネットリサーチ
調査期間:2015年12月11日~12月14日
調査対象:30歳~49歳の社会人男性300名(Qzoo会員)