バーチャルオフィスで郵便物は受け取れる?転送サービスや受け取り方法を解説
バーチャルオフィスは、自宅を事務所にしている個人事業主など、ビジネス専用の住所を持ちたい方にとって便利なサービスですが、そこに届く郵便物などはどう管理されるのでしょうか。
バーチャルオフィスに届く自分宛の郵便物については、受け取り、保管、転送などのサービスを受けられます。ただし各社のサービス内容や料金などに違いもあります。
そこで本記事では、バーチャルオフィスでの郵便物受け取り・転送サービスの概要、確認すべきポイントについてわかりやすく解説します。
バーチャルオフィスでの郵便物受け取りは可能
物理的にオフィスを借りることなく、会社の登記や連絡先として使用できる住所や電話番号を借りることができる「バーチャルオフィス」は、フリーランスワーカーやスタートアップの方にとって便利なサービス。リモートワークやダブルワークなど働き方が多様になってきた現代、需要が高まっています。
そこで気になるのが、バーチャルオフィスでは郵便物の受け取りができるのか、できるとすればどのような方法かということです。
郵便物の受け取りサービスは、ほとんどのバーチャルオフィスで利用可能です。
ただし住所のみを提供する月額数百円程度の格安プランでは、郵便物受け取りが一切不可という場合があるので注意が必要です。
バーチャルオフィスの郵便物受け取りサービスやプランには、大きく分けて以下のパターンがあります。
・月額料金内で郵便物の受け取りと転送サービスあり(郵送料金は別途)
・月額料金とは別のオプションとして郵便物の受け取りと転送サービスあり(オプション料金、郵送料金は別途)
・郵便物の受け取り、転送サービスなし
バーチャルオフィスを選ぶときは、毎月の利用料金のなかに郵便物受け取り・転送サービスが含まれているか、オプションサービスを追加する場合にはその費用はどれくらいかをチェックしましょう。
バーチャルオフィスで郵便物を受け取るメリット
バーチャルオフィスの郵便物受け取りサービスには、以下のようなメリットがあります。
自宅住所を公開せずにビジネスできる
デザイナー、ライターなどのフリーランスワーカーやオンラインショップを運営している事業者は、自宅兼事務所で仕事をしていることも多いでしょう。この場合、ビジネス上必要な郵便物を受領するために自宅の住所を使わなくてはなりません。しかし住所だけを借りるバーチャルオフィスを契約すれば、自宅住所を公開する必要がなく、プライバシーを守れます。
日中オフィスにいなくても、確実に郵便物を受け取れる
商談や現場立ち会いなどが多く、日中はほとんど外出している個人事業主の方は、日中にオフィスに簡易書留などの郵便物が届いても受け取れない可能性があります。常駐のスタッフがいるバーチャルオフィスでは確実に郵便物を受領できるので安心です。
\常駐のスタッフがいるサーブコープのバーチャルオフィス/
バーチャルオフィスに届いた郵便物を転送で受け取るまでの流れ
バーチャルオフィスにおける郵便物転送サービスの基本的な流れは、以下の通りです。
Step1 郵便物を受領、保管
バーチャルオフィスへ届いた郵便物は、お客様ごとに仕分けして保管します。Step2 お客様への連絡
お客様へ郵便物が届いたことをメールで知らせます。Step3 転送
自宅やオフィス、その他指定の住所へ転送します。Step4 受け取り
お客様が郵便物を受け取ります。
バーチャルオフィスでの郵便物管理方法
バーチャルオフィスの郵便物受け取り・管理・転送は、オフィスのスタッフが担当します。郵便物は個人情報が含まれる重要な書類なので、お客様ごとに厳重に管理されます。
ただし、バーチャルオフィスのセキュリティ体制は、提供企業や料金によってさまざまです。大切な郵便物の転送が遅れたり、郵便物の情報が漏えいしたりといった不安がなく、安心して任せられるかどうかは、オフィス選びの段階でチェックしましょう。
バーチャルオフィスからの郵便物転送方法
バーチャルオフィスから郵便物を転送する方法としては、郵便物が届き次第速やかに転送する「即日転送」と定期的にまとめて転送する「定期転送」があります。郵便物をできるだけ早く自分で確認したい場合は、即時転送を希望します。定期転送は「週1回」「月2回」などの頻度をオフィス契約時に指定することが多いですが、定期転送の頻度が決まっているバーチャルオフィスもあります。
サーブコープの「バーチャルオフィス 貸し住所パッケージ」では、定期転送と即日転送から希望の方法を選びます。定期転送は、「毎月1日、15日」「月末」などと利用者の希望で頻度を定めることができます。
中身の確認をお願いすることもできる
郵便物のなかには、緊急性の高いものとそうでないものがあり、それを早く知りたい場合もあるでしょう。バーチャルオフィスには、届いた郵便物の種類や差出人などを教えてくれるサービスがあります。さらに追加料金により、郵便物を開封して内容の詳細を知らせるサービスを提供していることもあります。長期出張など、バーチャルオフィスから離れた場所に滞在しているときには非常に役立つサービスです。
バーチャルオフィスで郵便物を直接受け取ることもできる
バーチャルオフィスで受領した郵便物を転送せずに保管してもらい、自分の都合のいい時間、またはあらかじめ定められた日時に取りに行くこともできます。ただし、常駐する専任スタッフがいないバーチャルオフィスで直接の受け取りを不可としている場合もあります。
バーチャルオフィスで受け取れるもの、受け取れないもの
バーチャルオフィスでは郵便物のほか宅配便についても受け取り、転送などのサービスが受けられます。しかし、受け取りできない郵便物や荷物もあります。
バーチャルオフィスで受け取りできるもの・できないもの | |
種類 | 可・不可 |
普通郵便、速達、定形外郵便 | 〇 |
簡易書留 | 〇 |
親展 | 〇 |
現金書留、内容証明郵便 | × |
特別送達(裁判所からの訴状、督促状など) | × |
本人限定受取郵便 | × |
一般の宅配便 | 〇 |
レターパック、スマートレター | 〇 |
冷蔵・クール宅配便 | × |
代金引換荷物 | × |
着払い便 | × |
生物・生鮮品などの保存がきかないもの | × |
受取人名が確認できないもの | × |
金券、貴重品 | × |
バイク便 | × |
サイズが大きすぎるもの | × |
簡易書留や親展扱いの書類は受け取り可能
常駐スタッフがいるバーチャルオフィスでは多くの場合、簡易書留や親展扱い郵便についても受け取ることができます。会社関連書類には簡易書留も多いので、こうした郵便物を安全確実に受け取ってもらうことができれば大変助かります。一方、スタッフが常駐していない場合は、受領サインが必要となるこれらの郵便物は受け取れません。
宅配便も受け取ってもらえる場合がある
書類やオフィス用品など、一般的な宅配便については、バーチャルオフィスでも受け取れる場合が多いです。しかしスペースやスタッフの都合上、宅配便を受け取り不可にしているサービスもあります。また、常駐スタッフがいないバーチャルオフィスも宅配便の受け取りができません。
受け取り不可の郵便物・荷物
現金書留、内容証明、特別送達などは、バーチャルオフィスでは受取りができません。また、本人が受領する必要がある本人限定受取郵便や、冷蔵・クール宅配便、代金引換便、大きすぎる荷物なども受け取りができません。もしこのような郵便物・荷物がバーチャルオフィス宛に届いた場合、不在票などの連絡を受けて速やかに再配達の手続きをする必要があります。
郵便物転送サービスを契約する前に確認すべきポイント
バーチャルオフィスを契約するとき、郵便物の受け取り・保管・転送などのサービスの有無や料金形態についても説明を受けます。転送サービスの契約をする前に確認するべきポイントについて整理します。
郵便物が届いた際にどのように連絡を受けるか
郵便物が届いたときの連絡方法は、バーチャルオフィスによって異なります。
- eメールやショートメールで連絡
- 利用者専用のWebサイトやアプリで連絡
- メッセージアプリで連絡
郵便物のなかには受け取ってすぐに対応しなくてはいけないものもあります。自分にとって確実に早く連絡を受け取れる連絡方法かどうかを確認しましょう。
郵便物への対応をどのように指示できるか
緊急で対応したい郵便物の内容を知らせてもらえるか、その方法は電話・メールなど選択肢があるか、依頼する場合のオプション料金はいくらかなどを確認します。郵便物の定期転送を受けている場合、特定の郵便についてスポットで即時転送を依頼できるかどうかも確認ポイントです。
郵便物をどのように受け取れるか
郵便物の受け取り方法を確認しましょう。多くの場合、転送かバーチャルオフィスで直接受け取るかのいずれかを選べます。さらに転送を選択する場合は、「週1回」「月2回」などいくつかの選択肢から希望の頻度を選べる場合と、週に1回など固定されている場合があります。
転送費用はどのくらいかかるか
転送サービスでは転送に要する郵送料金の実費が請求されます。転送方法はバーチャルオフィスによって違いますが、郵便やレターパック、荷物によっては宅配便などが一般的です。即時転送より郵便物を一定期間まとめてから転送する定期転送のほうが費用は抑えられます。
転送時に送料以外の手数料がかかるか
注意したいのが、転送サービスを依頼するときに郵送料金以外に手数料がかかるかということです。転送の手数料は毎月の利用料金に含まれていて別途請求されない場合と、転送サービスの料金として郵送料金プラス手数料が請求される場合があります。即時転送や定期転送の手数料体系についても確認が必要です。
転送先が変わる際にどのような手続きが必要か
転送先として指定している自宅や事務所の転居があった場合には速やかに転送先を変更する必要があります。転居の予定がある方は、どのような手続きが必要か、変更にどれくらいの期間が必要かを確認しましょう。
郵便物を破棄する際にはどのように処分されるか
バーチャルオフィスに届く郵便物のなかには、ダイレクトメールのような転送不要のものも含まれます。不要な郵便物を転送すれば無駄な送料がかかってしまうので、処分を依頼できるか、処分が可能な場合はシュレッダーで安全に処分されるかを確認しておきましょう。
バーチャルオフィスを契約するときには郵便物の転送・取扱いを確認しましょう
住所のみを借りることができるバーチャルオフィスでは、自分宛に届く郵便物については、受け取り・保管・転送のサービスが受けられます。
バーチャルオフィスが郵便物を受け取ると、まずお客様にメールなどで連絡が入り、その後あらかじめ定めた方法で保管・転送されます。転送の方法には「即時転送」と「定期転送」があります。転送せずに保管された郵便物を自分で直接取りに行くことも可能です。
一般的な郵便物や宅配便について受け取りや転送が可能ですが、現金書留、特別送達、冷蔵・クール宅配便など、受け取りができない郵便物・荷物もあります。
バーチャルオフィスによって、また契約するプランによって郵便物受け取り・転送サービスの内容は違います。自分が希望するサービスかどうかを契約前に確認しましょう。
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