サービスオフィスとは？ レンタルオフィスとの違いやサービス内容を解説
働き方改革の推進や感染症拡大の影響で、柔軟な働き方が求められると同時に、「オフィスの在り方」も問われる機会になりました。テレワークやリモートワーク、サテライトオフィスやワーケーションなど、働き方や働く場所にまつわるキーワードを多数耳にすることになりましたが、本記事では「サービスオフィス」に注目し、サービスの基本内容やレンタルオフィスとの違いについて解説します。
サービスオフィスとは？
サービスオフィスとは、ビジネス用オフィスサービスの一種で、「高付加価値型」のサービスが提供されるスタイルのことです。
たとえば、受付や秘書、電話代行やITサポートといったさまざまな有人サポートのほか、レセプションやラウンジ、カフェ（バー）やキッチンなど、ユーザーがビジネスにより集中しやすい環境やサービスが充実しています。単なる執務スペースとしてだけでなく、対外的なビジネス環境を短期間で構築したい事業者向けのハイエンドなオフィスサービスです。
サービスオフィスは比較的新しいオフィス形式ということもあり、一般的には馴染みがない名称かもしれません。サービスオフィスという形態がはじめて登場したのは1960年代のアメリカで、徐々に世界の大都市圏ビジネスエリアに“Serviced Office”が広がりました。
日本では2019年の「働き方改革関連法案」施行をきっかけに注目が集まり、2020年に都内で最初の感染者が出た新型コロナウイルス対策のためリモートワークや分散通勤が一気に広がったことを背景に、フレキシブルに働く場所を選べるさまざまなオフィスサービスが広まりました。日本ではここ数年、右肩上がりの成長を続けています。
※サービスオフィスはフレキシブルオフィスとも呼ばれています。フレキシブルオフィスとは、レンタルオフィス、コワーキングスペース、シェアオフィス、サービスオフィスなど、一般的な賃貸オフィスよりも柔軟（フレキシブル）に利用できるオフィスの総称です。
出典：「フレキシブルオフィス市場調査2021」（ザイマックス不動産総合研究所）
『フレキシブルオフィスの累計拠点数』
（2021年以降に開業が予定されているものも含む）
サービスオフィスと他のオフィスサービスとの違い
従来の不動産賃貸契約でのオフィス利用ではなく、利用料金を払ってオフィスを利用するオフィスサービスにはいくつかの形態があります。それぞれ、サービスオフィスとはどのように違うのか解説します。
レンタルオフィスとの違い
サービスオフィスとレンタルオフィスは、ともに自分専用の個室スペースがあるのが共通点です。レンタルオフィスの場合はサービス内容や金額も多種多様。無人受付の場合も多くあり、会議室や秘書などのサービス充実度もさまざまで、ビルの立地やアクセス条件についても利用料金によって大きく異なります。
サービスオフィスは前述した通り、受付・秘書などの有人サービスが特徴です。執務場所としての機能だけではなく、ビジネスを円滑に進めてくれる付加サービスを求める人に多く利用されています。
コワーキングスペースとの違い
コワーキングスペースは個室や占有スペースではなく、フリーアドレス形式でデスクを共有することがメインとなります。また、利用者同士の交流を促すイベントが開催されるなど、サービスオフィスよりもコミュニケーションが重視されるサービスであると言えるでしょう。
機密性の高い事業や、守秘義務のある個人情報を多く扱うビジネスの場合、コワーキングスペースは利用に注意が必要です。完全個室でスペースごとに施錠も可能なサービスオフィスでは、電話やオンラインミーティングも周囲を気にせず行えます。
バーチャルオフィスとの違い
バーチャルオフィスは実際の執務スペースとしてのオフィス利用ではなく、対外的な会社の「所在地」として、住所アドレスの利用や電話番号の郵便物の受け取り用メールボックスなどを提供するサービスで、基本的に執務スペースの提供がないためオフィス関連サービスのなかでは最も安価です。
サービスオフィスを提供する事業者がサービスの選択肢として用意していることもあります。ニーズに合わせて検討しましょう。
シェアオフィスとの違い
シェアオフィスは、コワーキングスペースと同じくフリーアドレス形式で執務スペースを利用します。コワーキングスペースよりも、比較的座席の仕切りや防音性の高いブースが導入されていることが多く、ユーザー同士の交流機会の提供よりも個々の仕事に集中できる環境を重視する方に人気のサービスです。サービス充実度はシェアオフィスごとに幅があります。
サービスオフィスは専用の個室スペースがあるため、資料やPCをそのままに離席することも可能ですが、シェアオフィスでは注意が必要です。
サテライトオフィスとの違い
「衛星」を意味するサテライトオフィスは、企業の本社・支社のような対外的に公表された拠点以外の小規模なオフィススペースのことを言います。従業員の通勤負荷軽減や効率性向上を目的に導入する企業が増えています。
このサテライトオフィスとしてサービスオフィスを導入する事例も多く、セキュリティや通信インフラの充実度、主要交通拠点からのアクセスの良さが選択のポイントになります。
サービスオフィスの代表的なサービス
サービスオフィスで提供されているサービスについて、代表的な内容を解説します。 有人受付
レンタルオフィスには無人受付も多く、受付がいても時間限定である場合がほとんど。サービスオフィスでは基本的に受付スタッフが常駐しているため、セキュリティ面でも安心です。また郵便物や宅配便の受け取り、電話の応対や来客対応を任せることができます。
秘書サービス
秘書サービスもサービスオフィスの特徴の一つ。電話や来客の対応にあたるほか、コピーや資料作成といった手間のかかる事務作業を依頼できるため、本業に集中できるのがメリットです。
電話代行サービス
電話代行サービスを提供するサービスオフィスを選べば、顧客や営業からの電話を一任できて便利です。外出中には、指定した携帯電話番号に電話を転送してくれたり、簡単な受け答えなら代理で対応してくれたりするケースもあります。
ビジネス一等地とアクセスの良さ
サービスオフィスの多くはビジネス一等地に拠点を構えています。そのためビジネス上、信頼性の高い住所を会社の住所として利用可能。駅からも近くアクセスも良好で、洗練された環境のなかで業務に集中することができます。たとえば、サーブコープでは東京・横浜・名古屋・大阪・福岡のビジネス一等地に30カ所のサービスオフィスを展開しています。
豪華な内装とオフィス家具
レンタルオフィスが必要最低限のビジネス環境であるのに対し、サービスオフィスにはラグジュアリーでデザイン性に優れた家具や内装が備わっていることが多く、顧客の来客が多い弁護士や税理士といった士業系の利用者にも人気です。
サービスオフィスを利用する３つのメリット
サービスオフィスを利用するメリットは大きく3つあります。
- オフィス開設のための初期費用を抑えられる
- ビジネスをスピーディにスタートできる
- アクセスが良い立地にオフィスをもてる
オフィス開設のための初期費用を抑えられる
不動産賃貸契約でのオフィス開設と比較すると、サービスオフィスでは敷金・礼金、また高額な保証料、インターネットや電話の開設費や備品代、机や椅子、キャビネットなどの什器を購入する費用が不要です。
ビジネスをスピーディにスタートできる
賃貸物件の契約から電気や水道、インターネット開設申し込みや手続きなどの開設準備期間は「０日」で、申し込んだその日から業務スタートが可能です。また、サービスオフィスではビジネス立ち上げの際に必要な各種書類作成のサポートも可能な事業者があります。
アクセスが良い立地にオフィスをもてる
サービスオフィスは他のオフィスサービスと比較し、よりビジネスの拠点として便利な都心部の交通アクセスが良いビルに入居していることがほとんどです。常に満室で入居が難しい駅直結、駅徒歩1分といったビルにオフィスを構えることができます。
サービスオフィスを利用する際の４つの注意点
メリットが多数あるサービスオフィスですが、利用するにあたっての注意点もあります。
利用料金が高額になることがある
レンタルオフィスやコワーキングスペースと比較すると、スペースを占有すること、セキュリティレベルが高い事柄比較的利用料金が高額になります。
改装ができない
不動産賃貸契約ではオフィスの内装や受付を自社オリジナルのデザインに設えることができますが、占有スペースであっても改装はできません。
利用時間の制限がある
不動産賃貸契約では24時間利用可能な物件もありますが、多くのサービスオフィスでは深夜など一定の利用時間制限があります。
一部追加料金が必要なことがある
サービスオフィスでは郵便物の管理、会議の準備、データ入力、翻訳、営業サポート、会議室利用など多数のオプションサービスがあります。利用が多い場合、追加料金と自社手配のコストを比較しましょう。
サービスオフィスの利用が向いているシーン
サービスオフィスのメリットと注意点をふまえ、サービスオフィスの利用がおすすめのシーンを紹介します。
起業したばかりで費用を抑えたい
「商談スペースやご案内スタッフは必要だが、初期投資は小さくビジネスをはじめたい」「将来的に支店開設を検討しているが、軌道に乗るかテスト的に事務所を開設したい」というケースなら、大きな初期投資も解約時の費用や手間も削減できます。
都心の好立地にオフィスを構えたい
「よい人材を採用するため、駅直結のきれいなオフィスを構えたいが、小さな坪数の物件がない」「お客様からの信用が第一のビジネスのため、有名なオフィスビルのアドレスを名刺に記載したい」というケースなら、条件に合う多くの選択肢のなかから物件を選ぶことができます。
従業員が柔軟な働き方ができるオフィスにしたい
「出張の多い仕事。出張先でもセキュリティレベルの高いオフィスを自由に使えるようにしたい」「掃除が行き届いて、リラックススペースでのコーヒータイムなど、働きやすい環境を用意したい」というケースなら、高水準なサービスレベルと多くの選択肢があるサービスオフィスが候補になります。
サービスオフィスのご利用はサーブコープがおすすめ
サービスオフィスは一般的なレンタルオフィスとは違い、受付や秘書といった有人サービスを一番の特徴にしています。電話や来客の対応、さまざまな事務作業を依頼できれば、本当にやるべき本業に集中でき、効率もアップします。国内外でレンタルオフィス事業を展開しているサーブコープもバイリンガル秘書やITサポートなど、さまざまな有人サービスが充実しています。最後に、サーブコープが提供する代表的な5つのサービスをご紹介します。
- プロフェッショナルな受付対応
- ビジネス一等地の住所が利用可能
- 幅広い業務を任せられる秘書サービス
- 安全/高速なインターネット環境と万全のITセキュリティ
- 一流な景観でこだわりのあるプライベートオフィス
プロフェッショナルな受付対応
サーブコープの受付は全拠点スタッフが常駐しているため、顧客対応や郵便物の受け取りが万全です。受付のスタッフは全員がバイリンガルのため、外国人のお客様が来訪しても安心。世界中のサーブコープ社で実施しているトレーニングをクリアしたプロフェッショナルの接客は、企業イメージもアップすると好評です。
ビジネス一等地の住所が利用可能
国内5都市にある30拠点 はすべてビジネス一等地にあり、信頼性の高い住所を会社の住所として利用できるのはもちろん、法人登記もOK。国内の各拠点を往来できるため、場所にとらわれない柔軟な働き方が可能です。
幅広い業務を任せられる秘書サービス
受付業務だけではなく、サーブコープのバイリンガル秘書 は英語や中国語に堪能なため、電話応対や資料作成といった基本的な事務作業だけでなく、通訳・翻訳、出張の同行といった専門的な業務までお任せいただけます。プロフェッショナルな秘書の存在がサーブコープを契約する際の決め手になった、という声も多数いただいています。
人材不足を解決！ 10分単位から利用できるサーブコープの秘書サービス
安全/高速なインターネット環境と万全のITセキュリティ
各部屋には、業界内でも特に高速なインターネットとVLANで分割された信頼性の高いIT・通信インフラが敷設されています。また、自社でIT担当者を雇用できないという企業でも、サーブコープならITのエキスパートが常駐しているので安心です。専用ダイヤルで簡単に問い合わせが可能で、簡単なトラブルから高難度の問題までITに関する依頼を幅広くサポートしています。
一流な景観でこだわりのあるプライベートオフィス
各オフィスは磨りガラスのドアによりプライバシーを確保しつつも、自然光を招き入れた開放感のある空間になっています。景観にもこだわり、各拠点からは豊かな景色が見下ろせます。内装も豪華に、高級感のある家具をそろえ、こだわりのあるコーヒーやフルーツウォーターなどのアメニティも充実しています。
充実したサービスが利用できるサービスオフィス。自社に合っているか確認して選びましょう
さまざまなオフィス関連サービスのなかで、ハイエンドな価値をご提供するのがサービスオフィスです。立地、インテリア、セキュリティ、スタッフ対応など、すべて一流のサービスでお客様のビジネスをサポートする準備が整っています。受付対応や他の入居者の雰囲気、インテリアなど、実際に足を運んで自社の求めるオフィス環境に相応しいかいくつかのサービスオフィスを訪問して確認しましょう。サーブコープでは、経験豊富なマネジャーがお客様の物件選びをサポートします。サーブコープのレンタルオフィスに興味のある方は、お気軽にお問い合わせ下さい。
