「いまどきの若者」に注目せよ!『Z世代』を読み取る必要性とは?
団塊世代、バブル世代、ゆとり世代などと、どの世代も何かしらの名前をつけられて分析されるものですが、いまブランドやマーケターの間で注目されているのが、「Z世代」。バブル崩壊後の1995~2008年生まれの年齢層を指します。2016年時点における8歳から21歳までの世代を指していますが、なぜ彼らが市場分析において注目を浴びているのでしょうか?Z世代の特徴をつかみながら考えていきましょう。
Z世代の特徴…デジタルを手足のように扱う若き世代
Z世代の特徴を説明する前に、もう少し馴染みのある「ミレニアル世代(以後M世代)」について触れておきましょう。M世代はZ世代のひとつ前の世代。インターネットが普及し始めた頃に生まれた人々であり、デジタルやSNSの変化に合わせて学習を繰り返してきた世代がM世代です。
それらを踏まえ、Z世代は以下のような特徴があるとされています。
・デジタルに馴染んでいる。ただしM世代のように「インターネットやデジタルが徐々に盛り上がってきた」という状態を知らない。彼らにとっては「もう既にそこにあったもの」という認識である。
・スマホやタブレットなどの「モニタ」があるものを自由自在に操る。身体の一部のように考え、手放す時間のほうが少ない傾向も。
・デジタルの弊害をある程度理解している。デジタル至上主義ではない。
・他の世代に比べ、情報の審査が得意。
・商品やサービスなどにすぐ手を出さない。購入するものについては、情報を十分集めてから行動する。
・デジタルを利用する点ではフットワークが軽いが、「調べればわかる」ことには動かない。いわゆる足を使っての調査などはあまり気が乗らない。
Z世代が注目される理由は“影響力”
これらの特徴を見てみると、なぜマーケターたちがZ世代に注目しているのかがわかってきます。もちろん数の大きさもあります。この世代の人口は、現在世界全体の約27%。20億人を超える大きな層であり、彼らの心をつかむことで非常に大きな利益を得ることができるのです。
しかしそれだけでなく、デジタルを味方にしていることによる、他の世代への影響力もあります。労働し、賃金を稼ぐ就労世代の中心からはずれているにもかかわらず、経済を動かす力は絶大です。この点はよく理解しておくべきでしょう。
Z世代がビジネスに与える影響や変化とは?
Z世代の心をつかみ行動させるのは簡単なことではありません。生まれたときからデジタルに触れている世代としては初めての世代であり、過去の世代とは違うアプローチが必要になるからです。Z世代は、図書館や本屋まで足を運ばずとも、パソコンやスマホを駆使し、ネット講座に限らずYouTubeやSNSからもself-educateができます。移動せずとも、自分の欲しい情報を大量に収集することができる時代に育ったのです。情報収集・処理に長けている分、自分にとって不要な情報となる広告に非常に敏感で、厳しい目を持っています。そのような彼らにどのようにアプローチをしていくべきか。そういった戦略を十分に練ることが、マーケットにおける成功を導き出してくれることになります。
「いまどきの若者は」といった非難を見かけることは少なくありませんが、当然やってくる時代と人の変化をどう考えどう受け入れるかが勝負です。「いまどきの若者だからこそ」という視点で、今後の新しいビジネスを考える視点が大切でしょう。次のビジネスシーンを創っていく世代には、まだまだたくさんの可能性が潜んでいます。
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